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【トイレの備蓄】簡易トイレって実際どうなの?災害時の備えで注目されている簡易トイレを使ってみた

ともさん動画クリエイター

元々地震の多い日本ですが1月1日の能登地震も含め最近は地震速報をよく目にする気がします。
そんな中、災害時にはライフラインが止まった時に困るのがトイレ。(もちろん飲食なども大事です)

大地震でライフラインが止まった際には水洗トイレが使えなくなってしまうという話もセットで聞きます。
ただトイレは我慢が出来ない。ということで衛生的に良くない状態にもなりやすく表面上は話には出づらいですが深刻な問題になりやすいです。

そこで注目されているのが簡易トイレです。

■ポイント
・水が不要
・折り畳み可能でコンパクトに収納できる
・持ち運びが楽
・圧着、密封が可能で衛生的に対処できる

ラップポン PF-1
ラップポン PF-1

今回は、福井県でキャンピングカーショップをしているSizentoさんに簡易トイレの「ラップポン PF-1」をお借りして使ってみました。
(記事中に実際の使用をする訳では無いのでご安心してこのままお読みください。)

補足ですが何故キャンピングカーショップが持っているかというとキャンピングカーの中に設置したりするケースもあるからです。実際にそれ用の個室もあるのでキャンピングカー内にトイレ室を用意する人もいます。

ラップポン PF-の中身
ラップポン PF-の中身

気になる中身は上記写真の通りとなります。

■セット内容
ラップポン PF-1本体(便座ユニット、胴体、台座)
ラップポン専用消耗品セット30回分
ACアダプター

30回分の消耗品(凝固剤、汚物袋)もセットになっています。親切ですね。
ACアダプタに関しては袋を圧着する際に電熱で圧着するための電力が必要になります。つまりコンセントも必要です。

本体は「台座、便座ユニット、胴体」の3つから構成されています。
製品重量は約4kgと重くありません

※折り畳みに関しては実測です。カタログ値と若干違いがあります
※折り畳みに関しては実測です。カタログ値と若干違いがあります

携帯性も非常に良く組み立て時と折り畳み時の寸法は下記の通りです。

組み立て時:幅376 x奥行510 x 高さ400mm
収納時:幅170 x 奥行550 x 高さ440mm

折りたたむと指で挟めます。というぐらいの薄さになります。
これであれば収納にも困りません。
ちょっと動かす際にも台座の方を持っていただければ移動も簡単です。

使用時ですが本体前にあるハンドルを最大限まで引くと圧着が出来ます
上記写真のオレンジの線が前後についてますがそこを押し当てることで汚物袋のビニールが圧着され密封されます。

汚物袋をセットするとこのようになります。
キレイに口が折りたたまれていき最後にビニール部分が圧着されます。

圧着をするためには電気が必要です。
そこで付属のACアダプターを取り付けます。コンセントが必要になるので注意が必要です。

Anker PowerHouse 90という小型ポータブル電源
Anker PowerHouse 90という小型ポータブル電源

ライフラインとして電気が使用可能であれば家のコンセントを使用して頂いて大丈夫です。
もし、屋外だったりコンセントの無い場所(使えない場所)の場合はポータブル電源というものを使用するというのも一つの手段です。

圧着に必要な電力は35Wです。ポータブル電源と呼ばれる製品群であれば小型であろうと100Wぐらいは出せるケースが多いので上記の写真のようなタイプのモノでも使用が可能です。

では、実際に使っていきます。まずは凝固剤を汚物袋に投入してお茶を約500ml入れました。

約1分でパラパラ
約1分でパラパラ

投入してから約1分後です。水分を十分に吸ってくれて実際に触ってみるとパラパラでした。(触っているのはお茶)

見た感じだとまだ水分は吸収しそうな感じでした。

仕上げはハンドルを引っ張って上にあげると圧着をしてくれます。
ハンドルを「引いて、上げる」だけなので操作は非常に楽ですし袋に触れなくて良いので衛生的です。

圧着もこのようにピシッとしてくれます。
コーヒーでも試しましたが匂いに関しても特に漏れ出てる感じはしません

もちろん逆さにしても何も漏れませんでした。
これが圧着じゃないと手で結んでという作業が発生します。袋に触る時間も増えるしもしかすると漏れる可能性も含むので何回も使うと考えると圧着の方が断然便利です。

ということで、もしもの時の簡易トイレ「ラップポン PF-1」を使用してみました。
個人的にですが良かった所と気を付ける部分をまとめます。

■良かったところ
・軽くて持ち運びが楽
・圧着が楽(結ぶ必要なし)
・コンパクトで使わない時は収納が簡単
・使い方も分かりやすい
・水が不要

軽い&コンパクトで非常に使いやすいです。防災として備える人には家のクローゼットでも十分入るサイズまで折りたためます。

圧着の際も操作は簡単なので子供からお年寄りまで使えるのでは無いでしょうか。

■気を付けるところ
・値段がちょっとする
・圧着を使う時は電気が必要

こちらですがラップポンの公式WEBサイトでは53,900円(2024年4月時点)と少しお値段が張ります。
ただ、更に自動化されている簡易トイレは更に高くなってくるのでどちらかというとこれは入門モデルに近い価格帯と使いやすさに感じます。
販売サイトによっては4万円ぐらいで購入できる場所もあるのでぜひ探してみてください。

あと、圧着を使用する際に電気が必要になります。
有事の際にはコンセントが使えないケースもあるので合わせて「ポータブル電源」があると心強いです。
それ以外にもオプションで「車用DCケーブル」もあります。車のシガーソケットから電気を借りることができるようになるのでそちらも合わせてご検討頂ければと思います。

書くほどでは無いですが汚物袋、凝固剤は消耗品です。
必要に応じてそちらの消耗品セットも切らさないようにある程度の備蓄があると安心かもしれません。合わせて意識して頂ければと思います。

全体を通して、初めて使用した簡易トイレですが使いやすいように細部に工夫されているなというのが感じ取れました。
もちろん、お値段なども意識がいってしまうのですがそれでも有事の際にトイレが使えなくなってしまった際にはトイレは非常に重要な問題となります。
最近は地震も多いように感じますのでもしもの備えという事で準備しても良いように思える製品の一つだと思います。ぜひこのタイミングでもしもの備えを一度考える機会になればと思います。

そして今回のラップポンPF-1ですが動画にもしています
圧着のやり方や凝固剤が固まっていく過程などは動画の方が分かりやすいと思いますのでお時間のある方は合わせてご覧ください。

動画クリエイター

ちょっと変わった車、面白い製品を中心に紹介します。生活は豊かになるか分かりませんが、世界感は広がると思います!専門家では無いのでかゆいところに手は届きませんが、興味を持ってもらえる作品を作っていきます。

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