シルバーウィーク明けから首都圏へ KARA日本ツアーを勝手に想像しまくる!
シルバーウィークが明けると、KARAの日本ツアーを首都圏で見られる日々が訪れる。
KARA THE 4th JAPAN TOUR 2015 "KARASIA" は、横浜みなとみらいの「パシフィコ横浜 国立大ホール」での24日の公演に始まり、25日、28日の公演を経て、29日にフィナーレを迎える。http://www.karaweb.jp/news/41420218
9月1日の大阪公演を皮切りに、6都市で9公演行われてきたツアーも、締めくくりの時を迎えるのだ。筆者自身もテンション上げまくりで会場を訪れる時を待っている。
幾多のK-POPグループ(ガールズのみ)を見てきたが、KARAは「日韓エンターテイメントの中間点」を知る指標としても興味深い。
さすが先駆者。韓国での活動曲(韓国語楽曲)のみならず、日本オリジナルの曲が多い。すると「どういうステージ構成でくるのか」「韓国と日本、双方のラインナップからどんな曲が選ばれるのか」と想像する楽しみがある。
なんのことはない。「セットリストを事前に確認する派」「しない派」のどちらかという違いなのだが、筆者は出来る限り後者を選ぶ。現場で「次はどういう曲で来るのか」「この曲が入るのか、入らないのか」という点を一緒に出掛ける友人と話し込む。
個人的にすごく興味があるのが、2011年9月に韓国でリリースした「STEP」がどんな位置に置かれるのかだ。
一般的にはKARAの代表曲といえば「ミスター」と認識されている。いっぽうで日韓のコアなファンの間では「STEP」の人気が高い。幾度か見たステージのなかでも、大トリの位置に置かれていた。とはいえ、日本でやるステージである以上、日本での活動曲もセットリストに相当数入ってくるはずだ。
コアファン向けの曲。はじめて来るファンのための曲。日本でセールスをかけていきたいもの。メンバー本人たちの意向。そして公演自体の時間の尺。日本のファンの需要と制作者側が見せたいものが、その時期のセットリストと曲順に現れる。そういう想像をしまくる。勝手な遊びだ。
個人的には「WANNA」(2009 年、「ミスター」の韓国活動時とほぼ同時期の曲)と、磯貝サイモンの書いた「WINTER MAGIC」(2011年 日本)が入ってくれていたら嬉しいんだけれど。どうだろうか。
「私たちなりの場所で」(スンヨン)本人たちが見せる8年目の「自然体」
ではメンバー本人たちの近頃の心境はどういったものなのだろう。
直近で彼女たちが公の場でメディア取材に応じたのが、5月27日に韓国でリリースされた「CUPID」の新作発表会見だった。
ソウル、ハンナム洞で行われた同会見に出向いた。
「CUPID」はここ数年、韓国活動時には大人っぽい曲が続いていたKARAが久々に見せた「かわいらしい系」の曲だ(24日の横浜公演の会場から日本向けの同曲スペシャルDVDが発売になるという http://www.karaweb.jp/news/41420236)。
この会見では普段あまり知ることのできない「韓国メディアが見るKARA」を窺い知ることができ、非常に興味深かった。
まず、韓国メディアの全般的な興味は「本人たちが、大人っぽい路線か、かわいらしい路線か、どちらに興味があるのか」という点にあるようだった。リーダーのギュリがこんな答えを口にしていた。
「いろんな分け方がありますが、私たちは『健康的ではつらつとした姿』こそがよく似合うと考えています。今回の曲では、かわいらしくともはつらつとした点を表現しようともしたんですが、ヘアメイクの段階で想像以上に大人っぽいビジュアルが仕上がっていきました。年齢や経験、そういったものは自然に出てくるものじゃないかと考えています」
自然体。
韓国のサイトでは「07年のデビュー後に460万枚以上のCDを売り上げた」とも紹介される彼女たちの現在の心情がそこにあるようにも思えた。
「同時期に他のガールズグループも新曲を発表するが」という質問には、スンヨンからこんな答えが。
「今は競争というものも意味がなくなったんじゃないかと思っています。新人たちはその持ち場で一生懸命いい姿を見せてくれているし、私たちは私たちなりの場所で頑張り抜こうとしている。私たちの目標は4人がしっかり準備して、以前のKARAよりもより成長した、舞台で完璧なパフォーマンスをすることにあります」
この「CUPID」の一つ前に韓国でリリースされた曲、「マンマミーア」(2014年8月)からメンバーの交代もあった。
現在はヨンジ(21)が加わり、4人のメンバー構成だ。韓国メディアの関心は当然のごとく「この点をどう思うのか」という点にもあった。
―5人のメンバー構成から4人に変わり、2作目のアルバム発表です。前回少し感じられた、こなれない印象は変わっていくでしょうか?
「まだまとまっておらず、こなれていないというよりは、(2014年に新加入した)ヨンジのみが持つフレッシュさが3人の経験にプラスされ、相乗効果が発揮されているんじゃないかと思います。私たちの息が合っていないのではなく、ビジュアル的に以前とは違うため、見慣れない印象があるのだと思います。ヨンジも以前より多くのレッスンを積んでいますし、慣れていっています。時に成長に驚くことがあるくらいです」(ギュリ)
筆者からもひとつ、韓国語で質問をしてみた。
「グループの活動も8年目となりました。現在の目標はどういったものでしょう?」と。
会見の司会者が4人のなかからハラに回答を求め、彼女がこう答えた。
「うーん難しい質問ですね。私もギュリ、スンヨンというふたりの先輩についてきたという部分があるので。アルバムを制作するとき、メンバー同士では『ファンの皆様にどういう姿をお見せするのがよいか』『KARAの色をどうやって出すべきか』という点について考えます。私たちの目標は、KARAらしい歌を歌いながら、ずっと愛されるグループであること。それが目標であり、夢です」
自然体で、ずっと長く。やはり、そんな言葉を口にしていた。
いずれにせよ、直接ステージの上にいる彼女たちこそが”リアル”だ。当日のその姿を思いっきり想像しまくり、”非日常”に備える。そして本物を目にし、また動画サイトで彼女らに触れる”日常”に戻る。折に触れ彼女らを眺め、テンションを上げる。
ライブで彼女たちを観ることは、そういうサイクルを「再点検」する機会でもあるのだ。