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勝つのはレジェンド羽生善治九段(52)か? 超大型ルーキー伊藤匠五段(20)か? 5日、棋王戦準決勝

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 11月5日。東京・将棋会館において東京・将棋会館において第48期棋王戦コナミグループ杯本戦トーナメント準決勝、羽生善治九段(52歳)-伊藤匠五段(20歳)戦がおこなわれます。

 3日におこなわれた▲佐藤天彦九段(34歳)-△藤井聡太竜王(20歳)戦は劇的な逆転の末、121手で佐藤九段が勝ちました。

 本局の勝者は「勝者組決勝」で佐藤九段と対戦します。一方、敗者は本棋戦独特の「敗者復活戦」にまわり、藤井竜王と当たることになります。

 これまで将棋界で空前の実績を積み重ねてきたレジェンド羽生九段。棋王位は通算13期を獲得し「永世棋王」の資格を持っています。

 羽生九段は今期、本戦トーナメント2回戦からの登場。千葉幸生七段、佐藤康光九段、広瀬章人八段に勝ってベスト4に進出しました。

 一方の伊藤五段は棋王戦参加2期目。今期で初めて予選を突破しています。

 伊藤五段は本戦で三浦弘行九段、永瀬拓矢王座、増田康宏六段と並み居る強敵を撃破し、ベスト4に進んできました。

 羽生九段と伊藤五段は初手合。オールラウンダーの羽生九段が変化しない限り、相居飛車の最新形が予想されます。

 羽生九段の今年度成績は16勝8敗(勝率0.667)です。

 羽生九段は王将リーグでは圧巻の5連勝。挑戦権獲得は目前にまで迫っています。

 この冬、羽生九段が王将、棋王とダブルで番勝負に登場する可能性もあり、そうなればタイトル100期、101期目チャレンジとなります。

 伊藤五段は今年度、24勝9敗(勝率0.727)です。

 タイトル100期を目指すレジェンドと、タイトル初挑戦を目指す超大型ルーキーがぶつかり合う本局。大注目の一番です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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