関東の人気温泉地「鬼怒川温泉」に、２食付き9千円を切る日もある超穴場の温泉宿があります。全６室の小さな宿ながら、畳敷きの温泉と岩風呂の温泉もあり、何より食前酒付きのゆば御前が美味しい！しかも鬼怒川で花火が上がる日には食堂のテラスから花火も見えるんです。 オーナー親子の温かなお人柄とおもてなしも大きな魅力の、筆者お気に入りのお宿をご紹介します。

全６室の小さなお宿「ホテル日光・鬼怒川インみやさき」

「ホテル日光・鬼怒川インみやさき」は、鬼怒川温泉ホテル街の喧騒を離れた場所に位置しています。土日のランチは「ゆば御膳みやさき」として営業している人気の食事処でもあります。

ホテルのチェックインは、レストランの入り口で。

入り口では獅子舞の獅子が「いらっしゃいませ」と、お出迎え。チェックインカウンターの向かいにはロビーがあり、テレビも置かれています。

客室は10畳+広縁3畳 の和室が2室（1階‣2階に1部屋ずつ）と8畳＋広縁2畳の和室2室（2階に2室）、8人用ドミトリーが2室の計6室。こじんまりしているのでアットホームなホテルステイが叶います。

我が家は車いすの母連れということで、1階の一番近いお部屋を用意してくれました。

筆者が泊まったのは10畳和室。全室Wi-Fiも完備されています。冷暖房完備ですが、さらに空気清浄機と扇風機も置かれています。

ティーパックではない緑茶と、鬼怒川名物のお菓子・鬼怒の清流が用意されているのもポイント高し！

湯籠やセーフティーボックスも備えられ、お部屋の中もしっかりと清掃されています。空の冷蔵庫も備えられていて自由に使えます。

アメニティー入れやティッシュボックス、テレビやエアコンのリモコン入れ、ごみ箱も籐製品で統一され、ハートのジュエリートレイも置かれています。安いお宿なのに、とってもおしゃれ。　

トイレはウォシュレットで、各部屋の洗面台には薬用除菌ハンドウォッシュ、ビオレのメイクも落とせる洗顔料、オールインワンゲル、シェービングクリームも備えられています。水回りがとても清潔に保たれていて気持ちいい！

お部屋内装や一つ一つの備品も、決してゴージャスではないのですが、清潔で温かなぬくもりが感じられ、ゲストのことを考えたオリジナルな工夫があって・・・。若旦那さんに「もしかしたらDIY ？」と聞いたところ、やはりそう！　若旦那さん、DIYが趣味なんだそうです。　

貸し切りも楽しめる畳敷き檜風呂と岩風呂

温泉は内湯のみですが、地下にある檜のお風呂と岩風呂を楽しめます。2つのお風呂は夜と朝に男女入れ替えになりますが、貸し切り温泉（無料）になる時間帯もあります。貸切風呂の予約はチェックイン時に行います。

貸し切り温泉の予約をしに行ったら、若旦那さんが車いすの母を見て「ごめんなさい！うち、エレベーターがないんです。お母さん、階段無理ですよね、私がおんぶして階段上り下りします。」とのお申し出。若旦那さんの心遣い、とても嬉しくジーンとしてしまいました。

しかし母、「おんぶ」は恥ずかしかったらしく「自分で歩く！」と。結局は母は、若旦那さんと私に両側から支えられ、無事に階段を降りて温泉を楽しむことができました。

貸し切りで借りたのは桧のお風呂。なんと洗い場が畳敷きです！メチャメチャ気持ちよくて寝そべりたくなります（笑）。足の悪い母は洗い場からハイハイして湯舟へ。立ち上がると危ないので畳敷きは本当に便利でした。

翌朝は私一人で岩風呂へ。岩風呂は窓を開け放つと半露天風呂雰囲気も楽しめます。檜のお風呂・岩風呂共に、泉質はアルカリ性単純泉（PH8.6）。滑らかなお湯で、よく温まりますよ。

ゆば尽くしの夕食が美味しい！　激安料金なのに食前酒付き！

筆者がこのホテルを選んだのは、ゆば尽くしのお料理が評判だったから。日光湯波、大好きなんです！　いろいろなホテルを泊まってみると、あ、この湯波料理は既製品だよね・・・と、少々がっかりすることもあるのですが、「みやさき」のゆば御膳は、一品一品、しっかりと手作りされた美味しいお料理でした！

食前酒は甘めの梅酒。フルーティーでとても爽やか！お料理は手の込んだものも多く、熱いものは熱く配膳されます。

サラダはアボガドとゆばがたっぷり。巻きゆばと地元産こんにゃくの田楽も味噌の香りが生きた絶妙の甘さ！ 最初のお膳で運ばれてくる「肉シュウマイのゆば包み・海老入りゆばの揚げ物」もちゃんと揚げたてです。

茶碗蒸しは後から運ばれてきます。フーフーしてもなかなか冷めないぐらいにアツアツ！茶碗蒸しにも「ゆば」がかくれんぼしているんですよ。

お料理の最後に運ばれてくる「ゆば飯」がまたメチャ旨！　そのままご飯に乗せて食べても、マゼマゼしても最高！ ゆば入りお味噌汁の美味しさにも感動しました。シメのアイスクリームは、ちゃんとバニラビーンズが入っている濃厚なアイスクリーム。お腹がいっぱいでも別腹で入っちゃいます。

料理人は女将さん。若旦那のお母さんです。プロの味に、おふくろの優しさのエッセンスを散りばめた、一品一品丁寧に作られた美味しいお料理。味覚はもちろん心にもじんわりと幸せが沁みわたりました。

朝食無料！無料なのであまり期待していなかったけど・・・

「ホテル日光・鬼怒川インみやさき」の爽やかな朝。何と朝食は無料、素泊まりでも朝食を楽しめるんですよ。食事はレストランの中、または気候のいい時にはテラス席でのモーニングもOK！

朝食はゆば尽くしの夕食から一転して洋食です。フリードリンクはオレンジ100％ジュース、牛乳、緑茶、コーヒー、紅茶。

一見、普通のホテルのモーニング、っていう感じなのですが、食べてみて美味しさにびっくり！ まず驚いたのが、無料の朝食なのにマーガリンでなく国産のソフトホイップバターだったんです。サラダもスープも、ふわふわスクランブルエッグも、レベルの高い美味しい朝食でした！

花火を楽しめる日も！

鬼怒川では2024年5月～10月の毎週土曜日と特定日に、夜空に大輪の花火を打ち上げる「百華繚乱花火～鬼怒川焔火～」を催行しています。「ホテル日光・鬼怒川イン みやさき」では、この花火をレストランのテラスからも楽しめますので、ぜひ狙ってお出かけくださいね。

ホテルの値段が爆上がりしている昨今、こんなにお安くて、美味しくて、温かいお宿は本当に希少！ 暑くても、疲れていても、凹んでしまっていても、心がじんわり満たされて、元気をもらえる。私にとっての「ホテル日光・鬼怒川イン みやさき」は、そんなお宿です。

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