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今月Nintendo Switch後継機とPS5 Pro(仮)が正式発表?東京ゲームショウは大波乱か

多根清史アニメライター/ゲームライター
(写真:ロイター/アフロ)

PlayStation 5をベースとした中世代機(次世代機への中継ぎ)、通称「PS5 Pro」がまもなく登場する可能性があると先週お伝えしました。その後、ソニー自らがPlayStation 30周年記念のブログ記事で、大きな匂わせをしたことが話題となっています。

ちょうどプレステのロゴと「3」の間に、3本のストライプが入った謎のアイコンが薄らと浮かび上がっています。これは、著名リーカーbillbil-kun氏がリークしていた「PS5 Proのパッケージデザイン」とソックリです。右端の方には「1本のストライプが入ったアイコン」があり、こちらは最新版のドライブ着脱式PS5を示しているのでしょう。

Image:Sony
Image:Sony

2つのアイコンを比べてみたものが、以下の通りとなります。左がPS5 Proで、右がPS5ではないかというわけです。

おりしも、ゲーム業界のインサイダー情報に詳しいLunatic Ignus氏がDiscordにて、来週(9月9日~)に「かなり大きなState of Play(PlayStationのネット番組)」が開催され、「ビッグな」発表が火曜か水曜かに行われると述べた直後のこと。同氏は『黒神話:悟空』のDLC等を正式発表前に的中させており、ある程度の信頼性はあります。

スイッチ2は今月中に発表?否定的な声もあり

写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

その一方でNintendo Switchの後継機、通称「スイッチ2」が9月に正式発表されるとの噂が、にわかに活発となっています。

まず海外ゲームメディアGamesIndustry.bizの編集長であるChristopher Dring氏は「業界では今月、スイッチ2関連の“何か”が起こると囁かれている」とXにポスト。その後に「人々のただのおしゃべり」とフォローを入れつつも、別にウソだと否定したり、投稿を消したりしていません。

また別のゲームメディアVGCのAndy Robinson氏は「多くの報道関係者がこれを聞いたようだ。でも、僕はまだ家を賭けるつもりはないよ」と述べており、噂話が流れていることは事実だと認めながら、信ぴょう性は確認してないと示唆しています

これだけならただの雑談レベルですが、オーストラリアの金融機関MST FinancialのシニアアナリストDavid Gibson氏は「ホシデンはアミューズメントの主要顧客(任天堂)向けに、25年3月機に生産施設に20億円、自動化に10億円を投資する。私はまだ、9月のニュースと2025年3月の発売を期待している」と発言。

さらにスイッチ2の発表時期は、東京ゲームショウを避けた9月18~26日、あるいは10月初めとの予想も付け加えています

ちなみにホシデンはコネクターやスイッチ、静電容量式タッチパネルなどを手がけるほか、ゲーム機本体の受託生産(組立て)もしており、任天堂は最大の顧客です。スイッチ2の仕様を突き止めるため企業間の出荷データを追跡し、RAM 12GB搭載などを推測した人物もいましたが、それら企業の中にはホシデンもありました。

もしかするとPS5 Proもスイッチ2も9月に発表し、ソニーと任天堂が火花を散らす……との期待が高まるなか、上記の著名リーカーbillbil-kun氏は冷や水をぶっかけています

最新の調査によれば、まもなく『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』を同梱したスイッチ有機ELモデルが10月中旬までに発売されると分かったとのこと。その前にスイッチ2を正式発表して、有機ELモデルの売れ行きに歯止めを掛けるなんてあり得るの?というわけです。

どの噂話も「ある時点で正しくとも、しょせん任天堂とソニーの胸先三寸。社内で方針が変わればハズレる」には違いありません。とはいえ、今年の東京ゲームショウが大波乱となる可能性は極めて高そうです。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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