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イチロー氏が松井秀喜氏が高校野球女子選抜と真剣勝負 #専門家のまとめ

上原伸一ノンフィクションライター
今年もイチロー氏は真剣なプレーで高校女子選抜チームの選手たちと対戦した(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

日米通算4367安打のイチロー氏率いるアマチュア野球チーム「KOBE CHIBEN」と「高校野球女子選抜」のエキシビションマッチが23日、東京ドームで行われた。この試合は「高校野球女子選抜強化プログラム」の一環で、2021年から実施されている。試合は「KOBE CHIBEN」が17-3で勝利した。イチロー氏や松坂大輔氏の真剣なプレーや、初参戦した松井秀喜氏の豪快な3ランが2万8483人の観衆を沸かせる一方で、今年も女子野球の発展につながる機会になった。

ココがポイント

松井秀喜氏は(中略)女子選抜の野球については「女子の野球を見たのは初めてなんですけど、ビックリしました。うそでしょと思って(後略)」
出典:Full-Count 2024/9/23(月)


イチロー氏(中略)「確実にレベルは上がっている。僕は自分の体がボロボロになるまで女子野球を応援したいと改めて心から思った」
出典:サンスポ 2024/9/23(月)


佐々木麟太郎(中略)の妹である花巻東・秋羽(しゅう)(中略)は「豪華なメンバーの方々と野球ができて光栄な経験ができた。兄にも話したい」
出典:デイリースポーツ online 2024/9/24(火)

エキスパートの補足・見解

高校年代では男子の競技人口が減り続けているが、女子は2023年度の競技人口が約1700人と、ここ5年で倍近くになったという。2021年8月には全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝が初めて「阪神甲子園球場」で開催された。受け皿となるチームも増えているようだが、まだまだ少数派で、発展途上にある。その女子野球の選手に、野球の魅力を伝えているのがイチロー氏だ。今年も50歳にして猛練習を行い、真剣勝負を通して、高校卒業後も野球を続ける予定の女子選手たちにエールを送った。関心はもっぱら、イチロー氏、松坂大輔氏、そして初参戦の松井秀喜氏に集まったのは否めないが、女子選抜の選手は、この3人と一緒に大観衆の前でプレーができた。大きな財産になっただろう。ある女子野球の高校の監督は「広く女子野球を知ってもらえる有難い機会にもなっている」と話す。なぜ、イチロー氏が毎年、あそこまで真剣に、そして野球少年のようにプレーするのか?女子選抜の選手は東京ドームのグラウンドでしっかり感じ取ったに違いない。

ノンフィクションライター

Shinichi Uehara/1962年東京生まれ。外資系スポーツメーカーに8年間在籍後、PR代理店を経て、2001年からフリーランスのライターになる。これまで活動のメインとする野球では、アマチュア野球のカテゴリーを幅広く取材。現在はベースボール・マガジン社の「週刊ベースボール」、「大学野球」、「高校野球マガジン」などの専門誌の他、Webメディアでは朝日新聞「4years.」、「NumberWeb」、「スポーツナビ」、「現代ビジネス」などに寄稿している。

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