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【CES2013】ACコンセント不要。充電なしで2週間分のスマホ充電可能なモバイルバッテリ

本田雅一フリーランスジャーナリスト
燃料電池内臓モバイルバッテリのNector
Nectorでスマホを充電しているところ
Nectorでスマホを充電しているところ

米ネバダ州ラスベガスで始まる世界最大の家電トレードショー「International Consumer Electronics Show(CES)」。その開催前日に行われたプレビューイベントには、多数のベンチャー企業が集い、新製品を訴求していたが、その中でとりわけ興味を惹いたのが、Liliputian Systemsの開発、Brookstoneが販売する「Nectar」というモバイルバッテリ。実は燃料電池が内蔵されている。

30ccのイソブタンを封入した燃料カートリッジ
30ccのイソブタンを封入した燃料カートリッジ

最大2.5ワット出力のスペックを持つ約150cc、重さ200グラムのモバイルバッテリ(USBからの充電も可能)だが、バッテリを充電する方法が二種類用意されている。ひとつは一般的なMicro USB端子からの充電。もうひとつは内蔵する燃料電池からの充電である。つまり、燃料電池でモバイルバッテリを充電。そのモバイルバッテリでUSB機器を充電するという仕組み。

内蔵する小型燃料電池モジュール
内蔵する小型燃料電池モジュール

これで電源コンセントがなくとも、常にモバイルバッテリからの充電が準備OKな状態になるというわけだ。使用する燃料には専用の30ccイソブタン・カートリッジを用いる。1本のカートリッジから得られる電力は55ワット/時。ザックリ言って標準的なモバイルバッテリの10個分といったところ。

発売は今年7月を予定しており、同製品の専用サイトで予約を受け付けている。気になる価格は本体が299ドル。燃料は1本あたり9.99ドルを予定しているとか。今のところ日本での展開は未定とのことだが、ヒット製品になれば日本にも導入されるかも?

カートリッジを取り外したところ
カートリッジを取り外したところ

なお飛行機への持ち込みも確認が取れており、燃料カートリッジ込みで手荷物に入れて動かしておくことができるそうだ。ランニングコストは少々高めだが、カートリッジさえ鞄に入れておけば、あらゆるUSB機器の電力不足を回避できるという点で魅力的。製品版の登場が待たれる。

フリーランスジャーナリスト

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、モバイル、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジとインターネットで結ばれたデジタルライフと、関連する技術、企業、市場動向について解説および品質評価を行っている。夜間飛行・東洋経済オンラインでメルマガ「ネット・IT直球レポート」を発行。近著に「蒲田 初音鮨物語」

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