『iPhone』の月額料金が安くなる?Apple、独自のMVNOサービス開始に向けテスト中
日本でも徐々に浸透してきている仮想移動体通信事業者(MVNO)ですが、AppleがこのMVNOサービスを独自に開始するためのテストを行っているとの情報が飛び込んできました。
米ニュースサイト『Business Insider』によると、Appleはアメリカとヨーロッパで自社のMVNOサービスを開始するため、各国の電気通信事業者と非公開で交渉を進めているそうです。
Apple is in talks to launch its own virtual network service in the US and Europe | Business Insider
MVNOとは自社の回線を持たず、他の事業者から携帯電話などの無線通信インフラを借りて自社ブランドとして通信サービスを行う事業者のことです。日本でも『IIJmio』や『OCN』などいくつものサービスが展開されており、月額980円で3GBまで通信できるなどモバイルユーザーのあいだで人気となっています(と言っても利用率は2%ほどですが……)。
AppleはMVNOサービスの開始について、電気通信事業者と長期間にわたって交渉を続けてきました。そのため、この「Appleネットワーク」が始まろうとしているのは、キャリアのあいだでは「公然の秘密」となっていたそうです。
仮に日本でも“Apple MVNO”が始まれば、ユーザーはドコモ、au、ソフトバンクに毎月の料金を支払う代わりに、直接Appleに料金を支払うことになります。低サービス低価格がウリのMVNOなので、その月額料金は今よりも安くなるでしょう。
しかし、一方でこの“Apple MVNO”が必ず開始される保証はありません。そのうえ、サービス提供には最低でもあと5年はかかると見られています。今年は『iPhone 6s』ですから、順当に数えていくと2020年の『iPhone 9』の頃に利用できるようになる予定です。
“Apple MVNO”が始まればその高い認知度にも関わらずこれまであまり使われていなかったMVNOが、iPhoneユーザーを中心に多く利用されるかもしれません。そうなると、総務省が取り組んでいる競争政策がより前進し、キャリアの提供プランも今より良くなる可能性があります。
それがやってくるのは2020年ですが、その頃は東京オリンピックの時期です。訪日外国人向けとしてApple MVNOの開始、……ありそうですね!