刺すような太陽からの熱を顔に受けつつ、いつものように自転車で街なかを走っていると、黒い看板が見えたので思わずブレーキを掛けました。

看板には「Retrospective（レトロスペクティブ）」の文字。以前、市立長野図書館の東側にあった、デザイナーさんがつくるハンドメイドニットのお店です。その場所は今は別のお店になってしまっていて、てっきり閉店してしまったものと淋しく思っていました。何と、以前の店舗からほど近い南県町にあるビルに移転されていました！　何度か目の前を通っていたはずですが意外と気づかないものです…

犀北館のある、一方通行の細い通り沿いにあります。

こんなところにニットのお店が？というくらい、外観は飾り気のない雑居ビルで、初めての方は入るのに勇気がいるかもしれませんが、Retrospectiveのニットは優しい風合いが魅力で、ニット製品の一つひとつが宝物のように飾られた素敵な空間です。1台分の駐車スペースがあるのもうれしいポイントです。

レトロなビルの雰囲気が、お店に合っています。2018年にオープンし、今の場所に移転したのは昨年の8月。移転オープンしてもうすぐ1周年を迎えます。

デザイナーさんのスタジオ兼店舗になっていて、50年もののビンテージの手横編み機がものづくりへのこだわりを感じさせます。

こちらは家庭用の編み機で、この編み機を使って機械編みのワークショップを毎月行っているそう。しっかり教えてもらえるので、初心者でも心配なく自分だけのニット作品がつくれます。

一口にニットといっても、編み方がさまざま。大量生産の世界とは真逆で、大事につくられた品物たち。今は春夏物が並びます。ロンドンで学び、経験豊富なデザイナーが完全オーダーメイドのニットもデザインしてくれます。

オリジナルのニットだけでなく、仕入れた商品も取り扱っています。

夏のお出かけの時のおしゃれ着にしたいかわいい子ども服も。今は女性ものと子ども服のみ取り扱っています。

作り手の顔が見えて、話が聞けて、納得して購入できる。手をかけて丹精込めてつくられたものとの出合いがあり、とても豊かな時間が過ごせます。ネット販売をはじめ、SNSでの発信にも力を入れられているので、ものづくりの世界の楽しさも身近に感じることができます。

長野で出合えるファッションの世界に触れてみてくださいね！