Kリーグが新型コロナの影響で「開幕節全試合延期」を発表。ACLホームゲームも「無観客を勧告」。
Kリーグが今週末の29日、3月1日に開幕予定だった全試合の延期を発表した。
24日午後の緊急理事会を経て決定。延期期間は「ウイルスの拡散が沈静化するまで」としている。また同理事会では当分の間「アジアチャンピオンズリーグのホームゲームも無観客試合を勧告」とする事項も決定した。
23日に韓国政府が危機警報の段階を「深刻」と上げたことを受け、国内メディアは「延期、もしくは無観客のどちらかになる」と見ていた。また26日に予定されていた開幕に向けたメディアイベントの中止も発表となった。同日には大韓サッカー協会が管轄するカップ戦、K3リーグの3月開催分の延期も発表された。韓国国内での3月のサッカー関連の試合はほぼ行われないこととなった。
Kリーグに関して言えば、21日にまず2試合の延期が決定していた。
2月29日 大邱FC―江原FC(@DGB銀行パーク)
3月1日 浦項スティーラース―釜山アイパーク(@浦項スティールヤード)
同日、大邱・慶北地域で新たに52人の感染が確認され、両エリアが「感染病特別管理地域」に指定された。この直前の19日、大邱FC側が開幕戦の相手の江原FCに延期を打診。双方の合意意思がKリーグ全体の緊急会議で諮られ、承認された。会議では当初、大邱広域市での試合のみを延期対象として議論してきたが、結局は隣接する慶北(慶尚北道)での試合も延期としていた。
21日の会議の様子/聯合ニュース
先に延期が決まっていた2試合、当該4チームのうちのひとつ釜山は、2年連続での昇格プレーオフ敗退を経て今季からKリーグ1昇格を果たした。しかし、待ちに待った開幕戦がいきなり延期となることに。サポーターはこう話している。
「残念ではありますが、韓国国内のサポーターの雰囲気は『試合をやろう』というものではありません。大邱・慶北地域の開幕戦については『ホームとアウエーを入れ替えて開催』とのアイデアもあったと聞いています。いっぽう、サポーターの間には別の試合も延期になりうるのではないか、という空気もありました」
サッカーのみならず、韓国内のスポーツは新型コロナの影響を大きく受けている。
女子バスケット――しばらくの間、無観客試合の開催を決定(韓国内のトップリーグで無観客試合開催決定は初めて)
男子バスケット――2軍リーグは無観客試合をすでに開催。トップリーグも25日に10チームのトップと連盟側総裁の緊急会議を開催。残りのシーズンとプレーオフの運営方式を話し合う。
ハンドボール――実業団リーグが無観客試合の開催に同意。さらにリーグ日程を短縮。
プロ野球――3月14日に開幕予定だが、すでにオープン戦は無観客で行うことを検討中。状況が大きく変わらなければ「大きな決断(開幕延期など)もある」と見られている。
(了)