ソフトバンク内川らのWBC開催の来季開幕「1週間遅らせて」は実現しないだろう
NPB選手会が、WBCが予定されている来季の開幕を1週間遅らせるようNPBに要望したらしい。理由は、WBC後の調整期間を確保するためだと言う。
個人的には、そうすれば良いと思う。もともとNPBの日程はスカスカで、1週間くらい遅らせたところで、それを吸収する余地はいくらでもあるからだ。今後の、ブランクの少ない日程編成への良いテストケースにもなる。しかし、NPB機構はそれに応じないのではないだろうか。
現時点では来年のWBCの日程も、NPB開幕日も発表されていない。しかし、過去3回のWBCは3月20日前後に終了しており、NPBの開幕は3月の最終週末というのが通例で、それを来季に当てはめると3月31日となる。ということは、選手会の要望は4月7日となる。
NPBの日程はスカスカだと述べた。今季を例にとると、交流戦後に4日間の空白があるし、シーズン最終日からクライマックスシリーズ(CS)開幕まで12日も空いている。CSファイナルステージがフルの6戦になっても、日本シリーズまで3日もある。これらのブランクは、雨天中止のケースを想定しても間延び感は拭えない。加えて、シーズン中の多くの月曜日ではそもそも試合が組まれていない(これは別の意味で、マーケティング上大きな損失だ)。物理的には、開幕が1週間遅くなることくらい屁の河童だと思う。
しかし、それでもNPBは応じないだろう。なぜなら、NPBとしてはすでに大枠を決めた来季日程を、選手会の要望によって変更することになると、「選手会に屈した」前例になるからだ。NPBが選手会を対等なパートナーとして認知していない限り、譲歩の可能性は低いように思える。
また、選手会の要望は「開幕を遅らせて」としか報道されていないが、閉幕はどう考えているのだろうか?ひょっとして、そのまま日本シリーズ最終戦の日程まで「1週間遅らせて」ということなのだろうか?そうだとすると、チト情けないと思う。