連休明け混雑の通院避け「オンライン診療」活用を
連休中に急な発熱等の体調不良に陥ったり、いつもの薬が残り少なくなると不安になります。休みが明けたらすぐに通院したいと思うかもしれませんが、連休明けは病院も薬局も混雑しがちです。通院時や待ち時間での新型コロナ感染リスクを避けるためには、自宅にいながら診察から薬の受け取りまでができる「オンライン診療」を活用するのが良い選択肢になるかもしれません。
初診の人も電話やオンラインで受診から薬受け取りまでが可能に
通院のための移動や、クリニックや薬局での待ち時間での新型コロナウイルスへの感染や感染拡大のリスクを減らすため、電話やオンラインでの受診や、配送による自宅での薬の受け取りが可能になりました。
現在は、厚生労働省から4月10日に発出された事務連絡により定期的に受診している人だけではなく、初診の人でも受診から自宅での薬受け取りが可能です。
オンライン診療の受け方
特別な機器は不要です。インターネットなどのオンラインや、電話で誰でも利用することができます。早速受診の仕方を見てみましょう。
1、受診したい医療機関がオンライン診療をしているか確認します
高血圧などの慢性疾患で定期的に受診している人や、年に数回かぜなどで受診している自宅や職場のそばのクリニックがある人は、まずその医療機関にオンラインや電話での受診ができるかを問合せてみましょう。
かかりつけ医がいない場合は、厚生労働省のウェブサイトからオンラインでの受診を受け付けている診療所やクリニックなどの医療機関を検索することができます。
2、オンライン診療の予約をします
オンライン診療を受けられる医療機関が見つかったら予約をします。
診察時に慌てないために、支払い方法や、オンライン診療にあたって用意しておくもの(保険証や医療証の準備、問診票への事前記載など)を確認しておくと良いでしょう。
3、オンライン診療を受けます
予約した日時に約束した方法で診察を受けます。
ただし、医師の判断によっては通院して対面での診療が必要となる場合があります。
4、支払いをします
診察が終わったら医療機関と相談した方法(銀行振込、クレジットカード決済、電子決済など)で支払いをします。
自宅や療養中の宿泊施設などで薬を受け取る方法
診察が済んで処方箋を発行してもらったら薬を受け取ります。手順を見てみましょう。
1、薬をもらう薬局へ連絡します
薬を受け取る場所の住所、送付方法を確認しましょう。
2、服薬指導を受けます
ほかに使っている病院の薬、市販薬、サプリメントなどがある場合には薬剤師に伝えましょう。処方された薬によっては飲み合わせなどに注意が必要な場合があるためです。
3、薬が薬局から送付されます
後日、薬局から送付した薬に破損や変質などがなかったかを確認するための連絡が入ります。もし薬に問題があったり、飲み方や使い方で不明な点があったら改めて薬剤師に申し出てください。
なお、薬が到着するまで時間がかかる場合もあります。いつもの薬を送ってもらう場合は、手持ちに余裕があるうちにオンライン診療を受けることが勧められます。
4、支払いをします
薬局と相談した方法(配送業者による代金引換や、銀行振込、クレジット決済など)で支払いをします。
オンライン診療や服薬指導のときに用意しておくと良いもの
オンライン診療や、服薬指導を受けるときに慌てないため、電話口などにあらかじめ用意しておくと良いものがあります。
・保険証、医療証
オンラインで医療機関に提示したり、ファクスやメールなどで画像データを送付する場合に必要となります。これらの方法での確認ができない場合には、電話により口頭で保険証の保険者名や保険者番号などを確認することもあります。
・本人だと確認できる書類
マイナンバーカード、本人の顔写真付き身分証(運転免許証、旅券、在留カード、特別永住者証明書等)などにより本人確認が行われる場合があります。
・おくすり手帳、現在飲んでいるサプリメントや市販薬などの情報
現在飲んでいる薬やサプリメントなどがある場合は、おくすり手帳やサプリメントなどのパッケージ、添付文書等を用意します。
薬同士や、薬とサプリメントや健康食品との相性が悪いと健康に影響を及ぼすことがあります。たとえば「バファリン」という同じブランド名でも、含まれる有効成分が異なることがあるため、正確な情報を伝えるようにしましょう。
・血圧手帳、糖尿病連携手帳など
現在の体調を把握するために大切な情報です。もし治療中の疾患についての記録をしている場合は、事前あるいは診察時に医師などに提出すると良いでしょう。
・薬を送ってもらう薬局のデータ
薬の配送を希望する場合、クリニックや病院から薬局へファクスなどで処方箋のデータを送ってもらうことになります。診察までにどの薬局から薬を受け取るかを決めて、薬局の名前や連絡先が分かるものを用意しておくようにすると良いでしょう。
密を避けるため「オンライン診療」上手に活用を
連休中に体調が悪くなったり、いつもの薬が残りわずかになったら不安に感じると思います。連休が明けたらすぐにでも病院に行きたい気持ちがある一方で、混雑して「密」になるおそれがあるクリニックや薬局に行くのをためらう気持ちがあるかもしれません。
そんなときには「オンライン診療」を活用することが良い選択肢のひとつになります。上手に使えば病院や薬局での待ち時間における「密」を避け、自宅にいながら医療を受けて自分や大切な人の健康を守ることに役立つはずです。
参照
・新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための時限的・特例的な取り扱いに係る処方箋について(薬剤交付までの主な流れ)
・新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて(厚生労働省)