【京都市西京区】洛西の隠れ寺「竹の寺」で淡く輝く最後の紅葉 散りモミジも広がる幻想の光景が見事!
阪急上桂駅から西へまっすぐ徒歩8分ほどのところ、明智光秀の軍勢が本能寺の変の際に越えたとされる唐櫃越(からとごえ)の山田側入り口の手前の交差点を上がったところにある「竹の寺 地蔵院(たけのてら じぞういん)」の紅葉は、京都の中でも遅めに色づきます。
2023年12月7日に訪れるとまさに見ごろをむかえていました。この寺は淡い黄色やオレンジの紅葉が多く、「竹の寺」といわれるほど境内に広がる緑にしなる竹林とのコントラストが穏やかで幻想的な風情を醸し出します。
嵐山からさほど遠くない地域ですが、訪れる人はまだまだ少なく、静かに鑑賞できます。一面を埋め尽くす散りモミジも始まっていました。
この地は今から800年近く前、歌人衣笠内大臣藤原家良が山荘を営んだ処で、南北朝時代の貞治六年(1367年)に室町幕府の管領細川頼之が夢窓国師の高弟宗鏡禅師を招請して伽藍を建立し、夢窓国師を開山に仰いだとされます。伝教大師最澄の作といわれる延命安産の地蔵菩薩を本尊としています。
かつては、境内17万平方メートル、末寺26ヵ寺、諸国に領地54ヵ所をもつ一大禅刹となりましたが、応仁・文明の兵乱に遭い諸堂悉く灰燼となりました。その後、皇室と細川家の援助等により復興し、現在に至っています。境内は、京都市の文化財環境保全地区に指定されています。
「竹の寺 地蔵院」(外部リンク)京都市西京区山田北ノ町23 075‐381‐3417