雪の降らない平昌オリンピック 寒い開会式よりさらに寒い中での競技
西高東低の冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が南下して日本海側の地方では再度の大雪となっています。
オリンピック開催中の韓国・平昌では、冬型の気圧配置が強まると雪が降らずに厳寒となります。選手は厳しい条件下での闘いになります。
寒い平昌
韓国・平昌オリンピック開会式が2月9日(金)に、氷点下3度から氷点下5度という寒さの中で行われました。平昌は標高が高いこともあり、最高気温の平均が氷点下1度、最低気温の平均が氷点下11度と非常に寒い地方です。
吹きさらしの屋外で長時間行われる開会式は、平年でも氷点下11度という厳しい寒さ、場合によっては氷点下20度位という極寒の中で行われる可能性があり、不測の事態が懸念されていました。しかし、実際は、平昌としては気温が高く、オリンピック関係者は一安心したと思われます。
すでに強風などにより、いくつかの競技が延期になっていますが、これから西高東低の冬型の気圧配置が強まりますので、風が今まで以上に強まり、最高気温でも開会式以下、最低気温は氷点下12度という厳しい寒さが予想される中で、2月12日(月)に女子スキージャンプが予定されています。
冬型の気圧配置が強まっていない2月10日(土)の男子スキージャンプのノーマルヒルでも、強い風で競技がたびたび中断し、選手などは「寒い寒い」を連発しています。スキージャンプに適さない強風と極寒という報道がありましたが、これより厳しい条件下で女子ジャンプが行われる予定です。
平昌の雪
平昌は、冬に多い西高東低の気圧配置になると、シベリアからの寒気が陸地を通って南下して来ますので、寒くなっても雪は降りません。シベリアからの寒気が日本海を通り、下層から水蒸気の補給を受けることで大雪となる北陸などの日本海側の地方とは大違いです。
平昌オリンピックでは、雪が降らないために人工雪での競技が続いています。テレビではアップのときは感じないのですが、引いたときは雪のない風景が競技スペース以外に広がっていることから違和感があります。
2月11日(日)の夜は雪が舞っていましたが、ある程度の雪が予想されているのは、1週間後の2月18日(日)から20日(火)頃です。寒気南下が弱まり、黄海に発生した低気圧が朝鮮半島を通って日本海を進む可能性があります。
2月17日(土)に男子スキージャンプのラージヒル、2月19日(月)に男子スキージャンプ団体が行われますので、金メダル争いは雪がカギを握るかも知れません。