Yahoo!ニュース

出掛ける前からジャズ気分:村井秀清『Step Forward』発売記念ライブ

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

●公演概要

6月28日(金) 開場18:00/開演19:30

会場:六本木STB139

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、土井孝幸(ベース)、新村泰文(ドラム)、ゲスト:篠崎正嗣ストリングス

♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪

村井秀清 Merged Images Strings CD『Step Forward』発売記念ライブ

「世界ふれあい街歩き」やアニメ作品などで活躍中の作曲家・ピアニスト村井秀清が、6月20日に待望の3rd Albumをリリース。今回の『Merged Images Strings』は、CD発売記念ライブとして、ニューアルバムの楽曲を中心にお届けします。村井のカルテットと10名の篠崎正嗣ストリングスチームによる、“美しいメロディ”と、Jazzをベースにしながらもスケール感のあるサウンドが、より繊細に、よりパワフルに。全国ツアーのスタートとなるスペシャルライブ、どうぞお聴き逃しなく。

出典:村井秀清 Merged Images Strings CD『Step Forward』発売記念ライブ |STB139

新作CD『Step Forward』の発売記念ツアー
新作CD『Step Forward』の発売記念ツアー

「世界ふれあい街歩きのテーマ」の作曲でも知られる村井秀清の自己名義アルバムもすでに3枚目。

アルバムを聴いた印象では、ますますストリングスとのコラボレーションがパワー・アップする一方で、メロディがピアノから離れて“独り歩き”しているところも見えるなど、作曲家としての新境地を開拓しているようです。

ライヴではできないことを編集技術などを駆使して可能にするのがスタジオの醍醐味だとしたら、そこまで高めた作品性を損なうことなく、“一発勝負”に持ち込んでスタジオの完成度に対抗できるかが、ライヴの醍醐味だと言えるでしょう。

村井秀清がスタジオで、自分のアルバムの作品性を上げれば上げるほど、ライヴのハードルも果てしなく上がってしまうのです。

自己名義アルバムの2枚目の目標を1枚目より高く掲げて、3枚目に到達できずに方向転換してしまうという例を、これまでどれだけのアーティストが繰り返してきたことでしょう。

村井秀清は“2枚目のジンクス”を破り、3枚目という新たな高みに登頂することができました。そしてそれは、“ライヴでどう表現するのか”という難易度の上がった宿題に向き合わなければならないことでもあるのです。

篠崎正嗣ストリングスをゲストに迎えて“同時発音”させるステージは、すでに前のアルバム発売記念ライヴなどでも経験済みですが、よりハードルを上げた今回はどんな展開を見せてくれるのか――。

♪2013年6月28日村井秀清『Step Forward』発売記念LIVE PR

♪世界ふれあい街歩き メインテーマ

では、行ってきます!

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

富澤えいちの最近の記事