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【富田林市】業務スーパー富田林店の裏で発見!若松町にある謎のレンガ壁の正体を調べてみました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

富田林の寺内町は重要伝統的建造物群保存地区として街並みそのものが保存されているため、古い街並を市を挙げて残そうとしていますね。その範囲の外を見ると当たり前ですが、新しい家や建物が立ち並んでいます。

とはいえ、町歩きをしているとちょうど新しい建物に交じって、ときおり古い遺跡のようなものを見つけることがあります。今回は意外なところ、業務スーパー富田林店の裏にレンガの壁で覆われた場所を見つけました。

買い物で業務スーパー富田林店にきたのですが、すぐ隣の駐車場から下を見下ろせそうだったので立ち寄りました。

すると何か見えてきました。レンガの壁のようですね。

場所はこの辺り、業務スーパーとサンプラザが並んでいるところから見て北側にあります。

このように、ちょうど真下の狭い一角に、時代に取り残されたようにレンガの壁で囲まれたところがあります。これはいったい何でしょうか?

裏に回ってみました。新しい建物の手前にレンガ造りの壁があります。

近づいてみました。レンガの壁を使っていますから、おそらく100年近くの歴史がありそうです。

横に細い通路があり、一周できるようです。

壁の1ヶ所に扉があり、閉鎖しています。

ということで中には入れません。

しかし、低い壁だったので、背伸びして中を覗くことができました。

後でいろいろ調べたところ、これは辻井戸と呼ばれるものです。

ちなみに辻井戸とは、旅人や通行人、馬に飲み水を供給するために造られた、共同利用するものです。ただこの井戸は今は使われていないとのこと。

使われていなくてもあえてこのまま井戸があるのは、理由は定かではありませんが、災害時のことを考えてなのかもしれません。

ちなみに井戸は簡単には壊せないそうで、井戸には水の神様が宿っているとされ、「魂抜き」と呼ばれるお祓いをする必要があるそうです。

その後、「息抜き」と呼ばれる井戸の内部にたまっている湿気やガスを抜く必要があり、それが終わってからようやく井戸の取り壊しができるとのこと。

またこの場所の近く、若松町3丁目には煮沸すれば飲用も問題ないとされる清水大師堂の井戸があります。

さらに最近、市内のある場所では、新しい事業を行う際に井戸を活用するという情報を耳にしました。水道水が当たり前の時代ですが、井戸もまだまだ役に立っているわけですね。

業務スーパーの裏にあるレンガで囲まれた辻井戸
住所:大阪府富田林市若松町1丁目
アクセス:富田林駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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