【100系 ハイエース】光軸調整ができないトラブルを修理してみた
※今回は光軸調整ボルト(エーミングスクリュー)のギアユニット交換作業ですが、ヘッドライトのバルブ交換もほぼ同じ作業となります。自分用の備忘録として記事を書いているのであくまで素人作業。作業手順や名称などの間違いについてはご容赦ください。
車検で、光軸不良で不合格になりました~!!!
そこで、ラインを出て車検場近くの予備車検に飛び込んで調整してもらうとしたのですが、そこで一言「調整用のネジが馬鹿になってるね~~ これじゃあ調整できないよ」
・・・ なんて言われたのが去年のこと。
今年も車検の季節がやってきました。あの時は焦りましたが、旧式の検査ラインに通したら車検通っちゃったので、早く直さないとな~~なんて思いつつはや一年。
・・・
すみません、直してませんでした。
時間があるとすっかり忘れて、期限ギリギリになって焦って作業を思い出す。でもショウガナイ。人間だもの。
というわけで、車検間近になって焦って色々調べてみました。
そしたら、同じような話が出てくる出てくる。
なんだ、ウチだけじゃないだ。
割とメジャーな症状みたいだね!!
車種:100系ハイエース バン&ワゴン
症状:ヘッドライトのエーミングスクリュー(光軸調整ボルト)が破損して調整できなくなる不具合が発生
対策:ヘッドライトを外してギヤユニットを交換
・・・なるほど。
ライトの光軸調整ボルトは、そのまま直で回すのではなくて、わざわざオフセットされて樹脂製のギアを介して回す方式なんだそうな。で、その樹脂のギアが経年劣化で破損して回らなくなる ・・・ という。
なぜ、わざわざオフセットする??
なんて素朴な疑問もありますが、車検の期限も迫ってきているので急いで部品注文してみました。
ディーラーに頼むのが確実そうですが、以前純正部品だけを注文したらあからさまに嫌な顔をされてしまったので、DIYの心強い友、「モノタロウ」で検索したら部品があったので注文!!! 翌日発送、神ですね。
・注文部品
(左側ライト用 ギアユニット)
90075-50008(LH)
90075-50010(LH)
余談ですが、右側ライト用のギアユニットもついでに載せておきます(モノタロウでは欠品でした)
(右側ライト用 ギアユニット)
90075-50009(RH)
90075-50011(RH)
そんなわけで、サクサクと作業しちゃいましょう。
作業自体は、ヘッドライトのバルブ交換とほぼ同じ内容となります。ハイエースはライトユニットを外さないとバルブ交換すらできないので(笑)。それにしても、バルブ交換といい、光軸調整といい、もうちょっと整備性よくてもいいのではないか・・・と思ってしまいますが、まぁヨシとしましょう。とても丈夫で優秀なクルマなので!!
①まずはウィンカーを外す
まずはここから。ドアを開けたところのヒンジの下にプラスのネジがあります。コレを外します。
そうすると、ウィンカーが緩むので外しましょう。ちょっと引っかかるかもしれませんが、車前方方向に浮かしてから、車のサイド方向に引っ張れば外れるはず。(無理に引っ張ると壊れるのでご注意ください!)
②次にポジション・コーナリングレンズをはずします
レンズ下のプラスねじを外せばポジション・コーナリングレンズが外れます。
これは横方向に引っ張ればOK。
ボスが二か所あるのでちょっと引っかかるかもしれませんが慎重に。
③グリルを外します。
次にグリルを外します。ライトヘッドランプ斜め上にある、二か所のねじ(画像で緑の丸)でとまってますので、まずはねじを外します。そしてフックを外していくのですが、画像で青のフックは比較的軽く外れますが、赤の丸部分のフックは外れにくい上に割れやすいです。慎重に引っ張ってください。
ちなみに、私は割っちゃいました。大変だっ!!と思ったのですが、ピンの部分だけ抗交換できそうで少し安心。そのうち、部品を探してみることにします。
④ヘッドランプの取り外し
ここまでくればゴールはすぐそば。ヘッドランプを固定している4つのボルトを外せばレンズが外れます。プラスドライバーでも外れますが、六角レンチあったほうが力がかけやすいかも。
ヘッドランプの裏側。キタナイ・・・。
ここでひとつ失敗したのは、光軸調整ボルトのカバー?になっているスポンジ。劣化したからなのかナンなのか、スゴい状態になってしまっている。火傷したみたいな・・・ う~ん、この部品も注文しておけばよかったか。こんなに気色悪くなっているとは・・・。とはいえ無いものはしょうがないのでコレは再利用することにします。
⑤光軸調整ボルトのギアを交換
いよいよ本丸の攻略です。
パッと見、ギアが不具合あるようには見せません。試しに調整ボルトを回してみると ・・・ ? ・・・ ナニカオカシイ。
注文した新品ギアの調整ボルトを回してみると、ギアの反対側にある「-」の溝が連動してくるくる回りますが、ヘッドランプに取り付いてるギアのほうは動く気配がありません。
やっぱりお前が犯人か!!
交換自体は難しくありませんが、このギアをとめているネジが細いうえに錆ていて、しかも固着しているので注意が必要です!!ベースが樹脂なので途中で折れたりナメたりしたら大変。とにかく面倒なことになるので、貫通ドライバーでコンコン叩きつつ、慎重に取り外しました。ネジも同じ太さのもので新品交換したいところですね。
交換自体は簡単。すぐにできました。
新品ギアの取り付け前に、一応確認しておきたいことがあります。
ヘッドランプ側のスクリュー部の動きのチェック
ペンチで回せますが、ここの動きが渋すぎると、新品のギアを組み付けてもすぐにダメになる可能性があります。とはいっても、新品のライトがどれくらいの動きなのか判らないので、いいのかどうかは判断できかねるのですが、少なくとも動くかどうかの判断はできますもんね。誤作動防止のためにも、ある程度の硬さはあるとは思いますが。
というわけで、部品交換は簡単に終了。
あとは、外すときの逆の手順で組付けていけばOK!! グリルを取り付ける前に、ライトやランプがちゃんと点灯するかのチェックもお忘れなく~~
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と、作業そのものはここまでなのですが、まだ終わりません。念のため、犯人を特定しておきます
外した部品を捨てる前に、ちょっと確かめたいことがあります。
ギアのどこが壊れたのか???
ギアが割れたのか、欠けたのか? 原因を知っておきたいのでね。あとはもう捨てるだけなので、遠慮なく分解してみましょう。
ぱかっ。
ここかっ!!!!!!!!!!!
ボルトにくっついている樹脂のギアが割れてました。
ギアのほうが割れたり欠けたりってのを予想してただけにちょっとビックリ。
もうちょっと、強度って上げられませんか?トヨタさん。
ボルトと樹脂ギアがどうくっついていたのかちょっとわかりづらいですが、溝を切るとか、一体型で作るとか回り止めのピンを入れるとか、もうちょっと品質は上げられないものでしょうか??
でも逆に言えば、この壊れ方ならば、最悪の場合(車検リミットギリギリなど)、このギアを接着剤やらなんやらで無理矢理くっつければ、何とか応急処置できるかもしれない??
いやむしろ、調整ねじのちょい横あたりにホールソーで穴をあければ、光軸を直に回して調整できるかも? なんて良からぬことを考えてしまいました。実際に分解したからこそ、分かったことですけどね。
ちなみに、まだ右側のライトは光軸がズレてないのですが、部品が手に入れば早め早めに交換しちゃっておいてもいいかなとも思います。また車検場でワタワタするのもイヤですもんね~・・・
というわけで、もし同じような症状で困っている方の参考になれば幸いです!!
今回もご視聴ありがとうございました~~!