静岡県島田市のあちこちに芭蕉の句碑…天気が関係していた
静岡県島田市にはこんな句碑があります。
「五月雨の 空吹き落とせ 大井川」
こちらは松尾芭蕉が詠んだ句で、「大井川よ、五月雨の空を吹き飛ばしてくれ!」という願いが込められているようです。
芭蕉はどうして島田市でこのような句を詠んだのでしょうか?
大井川がカギ
まず島田市の位置を確認しておくと、島田市は静岡県の中部に位置し、市内を大井川が流れています。
この大井川がカギを握っています。
江戸時代、徳川家康が東海道を整備しましたが、大井川は橋を架けることも、船で渡ることも禁止されました。
しかも大井川は流れが急で、不慣れな旅人が渡るには危険な、難所でした。
川越しを手助けする職業ができましたが、その人たちがいても、川を渡ることが禁止される場合があります。
大雨になって水深が4尺5寸、今でいうとおよそ1.4m以上に増水すると、渡ることができなくなりました。
これを川留めといいます。
4~6月は特に多かったそうです。
大体は1週間ほどで渡れるようになったようですが、長いときには28日連続で川留めになったこともあったようです。
お金もかかりますし、旅人にとっては迷惑な川留めではありますが、そのおかげで島田は賑わいました。
川留めにより、松尾芭蕉も足止めされたため、先ほどの句を詠んだそうです。
他にもたくさんの句を詠みました。島田市内のあちこちに句碑が設置されています。
芭蕉のほかにも絵師、書家たちが川留めにあい、地元の文化人と交流しました。
大雨による大井川の増水が島田市の文化の発展に寄与したのです。
五月雨の空が吹き落とされるのはいつ?
静岡県は先月末から曇りや雨が多く、日照時間が少なくなっています。
五月雨の空が吹き落とされるのは(=梅雨明けは)いつなのでしょうか?
今後の予想です。
来週はぐずつくでしょう。22日ころから晴れ間の出る日も多くなってきそうです。
まだ信頼度が低めですが、この辺りで梅雨明けの可能性があります。
低温の傾向も解消しそうですが、一気にこの時期らしい暑さになるため、今月下旬は熱中症に注意が必要になりそうです。