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パナソニック松田力也、プロ生活、どうですか? 新ポジションでの課題は。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ゴールキッカーもできる。スキルフル。(写真:FAR EAST PRESS/アフロ)

 大学選手権8連覇中の帝京大学で4年間、司令塔のスタンドオフを務め、在学中から日本代表入りを果たしている松田力也は、現在、パナソニックのプロ選手として日本最高峰のラグビートップリーグでプレーしている。

 8月19日にはクボタとの第1節でインサイドセンターとして先発し、45-21で勝利(東京・秩父宮ラグビー場)。試合後の取材エリアで、プロ選手としての暮らしぶりや現在のパフォーマンスに関する考えについて語った。

 以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――今年からプロ選手ですが。

「自分の時間をどうしていくか。それを勉強する毎日です。時間の使い方、練習への準備にやっと慣れてきた。色んな事を試しながら、自分に合う方法を見つけているところです」

――名選手の揃うパナソニックでプレーして。

「周りの皆さんのゲーム理解度は高い。練習外でビデオを観て話すことも多いですし、レベルの高いなかでサポートしてもらえる」

――パナソニックのロビー・ディーンズ監督は、「スクエアに立って(相手と正対して)ディフェンスできる」と評価しています。

「やはり、傾いてしまうとオプションは減ってしまう(一般論として、片方に身体を向けると背後にパスを通されるリスクが高まる)。それを意識せずにできるようになれるまで、考えながらやっていきたいと思います」

――このチームでのインサイドセンターの仕事は。

「9、10、12番(順にスクラムハーフ、スタンドオフ、インサイドセンター)でゲームを作るなか、どうしてもベリック・バーンズ(元オーストラリア代表スタンドオフ)に頼りすぎてします。そのなかでいろいろと情報を発信して、一緒にゲームコントロールをできるようにしたいと思います」

――キックの弾道を追うチェイスなど、ボールを持たない時の動きについては。

「もっと周りとコミュニケーションを取って、そのオフ・ザ・ボールの働きをよくしていきたいと思います。チェイスについては、まだ課題。あまり経験がないので、毎試合、毎試合、レベルアップしたいです(昨季までプレーしていたスタンドオフは、キックをした後は相手の蹴り返しに備えて後方で待つ場合が多い)」

 帝京大学の副キャプテンだった昨年6月、初の日本代表入り。今年も4月から6月にかけ、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ率いる日本代表のツアーに参加。通算7キャップ(国際真剣勝負への出場数)を取得している。7月までのスーパーラグビー(国際リーグ)では、日本のサンウルブズの一員として公式戦デビューも飾れた。

 ジョセフ曰く「私の見立てではスタンドオフ」で、当の本人も「10番(スタンドオフ)で」と発言。もっとも防御のひずみをえぐるランや鋭いタックルは、後方のポジションでも効力を発揮する。今後も、その才能の活かされ方に注目が集まる。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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