新型iMac Pro&iPad ProにHomePodスピーカー。Appleが発表した新製品とは?
Appleは本日6月6日(火)午前2時から開催した「WWDC 2017」の基調講演にて、開発者カンファレンスとしては3年ぶりとなるハードウェアの発表を行いました。
WWDC 2017で発表された新製品は最大18コアのXeon搭載でよりハイスペックになった『iMac Pro』、ベゼル幅を縮小することで大画面化した10.5インチ『iPad Pro』、そしてSiriに対応したスピーカー『HomePod』の3つです。
それぞれどのような製品なのか? 順に紹介していきます。
圧倒的スペックを誇る価格4,999ドルの『iMac Pro』
最初に紹介されたのは第7世代のIntel Core“Kaby Lake”を搭載した『iMac 21.5インチ』、『iMac Retina 4K 21.5インチ』、『iMac Retina 5K 27インチ』の3種類です。
これらは従来のiMacをスペックアップさせたもので、これまでよりディスプレイの明るさを43%アップ、SSDの速度を50%上昇、グラフィック性能を80~300%高速化といった特徴を持ちます。
強調されたのはVRゲームの制作環境に対応した点で、カンファレンスではVRを利用したデモも実演されました。
その後、従来製品に続いて登場したのが今回取り上げた新製品『iMac Pro』です。スペースグレーのこの一体型PCは標準で8コアのIntel Xeonプロセッサを搭載しており、10コア、18コアからも選択できます。
GPUはAMDの『Radeon Pro Vega』、メモリは最大128GB、SSDは最大4TB、Thunderbolt 3ポートを4つ、10Gbイーサネットを搭載と、他を寄せ付けない圧倒的スペックを誇り、完全なクリエイター向けの製品です。
価格は4,999ドル、発売は2017年12月となっています。
大画面化した10.5インチ『iPad Pro』
続いて登場した新製品はディスプレイをこれまでの9.7インチから10.5インチに大型化させた『iPad Pro』です。かなり大きくなったイメージを持たれそうですが、そのサイズは9.7インチ版よりも1cmほど伸びた程度に収まっています。
サイズがあまり変わらない理由は、ベゼル幅(液晶を囲むフチ)を縮小させたことによるものです。これにより少しの本体サイズアップでディスプレイサイズを20%もアップさせています。
そのほか特徴としてこれまでディスプレイのリフレッシュレートが60Hzだったのに対し、新しいiPad Proでは10.5インチと12.9インチの両方で120Hzに進化しています。
リフレッシュレートが倍になったことでより画面がなめらかに動くようになり、扱うコンテンツによってリフレッシュレートが動的に変更されるためバッテリーの保ちも向上しているとのこと。
もちろんスペックも強化されており、チップにはA10X Fusionを搭載。CPUは30%高速化、グラフィックスの処理速度は40%高速化しています。
旧製品との比較は次のようになります。
価格については以下の表からご確認ください。
10.5インチiPad Proの注文は本日、出荷は来週から始まります。
「Hey, Siri!」に対応したスピーカー『HomePod』
最後に登場したのが「Hey, Siri!」の呼びかけに対応するスピーカー『HomePod』です。
HomePodは7つのビームフォーミングツィータとウーファーを内蔵した高さ172mm、幅142mmの円柱型のスピーカーで、搭載されているA8チップと6つのマイクアレイにより設置されている部屋のレイアウトを自動で認識。リアルタイムに良い音を再生できるように調節してくれます。
音声アシスタント『Siri』にも対応しているため、Appleの定額制の音楽配信サービス『Apple Music』の操作や、「この曲が好き」と話しかけることで好みの音楽を学習させられることもできるそうです。
また、カンファレンスではさらりと紹介されていましたが、Siriに対応しているため音楽にかぎらずニュースや天気予報のチェック、メッセージの送信、HomeKit対応アクセサリの操作も可能なIoT製品となっています。今後対応する家電が増えていけばiOSユーザーの多い日本では便利な操作機器になりそうです。
価格は349ドル、発売は2017年12月ですが、現時点ではアメリカ、イギリス、オーストラリアのみで、残念ながら日本での発売時期は未定です。