【河内長野市】山奥の幻想的な秋祭は、まるでジブリの世界!天見の提灯行列や湯立神事は電車でOK
河内長野の秋祭りを見ると、地車(だんじり)が有名ですが、実はそれ以外の神事が本当に多くあります。その中でも西代神楽(にしだいかぐら)やタイマツタテのように、河内長野駅から比較的近い神社で行われる神事の場合は、その気になればその様子を見に行くことは簡単です。
とはいえ、市の面積の7割が山となっている河内長野の場合、山の中で行われている秋祭りの神事は、車がないとなかなかいけません。
しかし、例外なのは南海天見駅の近くで行われる秋祭りの神事です。他の地域の場合はバスの時間が早く終わったり、まずバスそのものがない地域もある中、天見駅は南海高野線沿いにあり、最終が遅い時間まであるので、夜に行われる秋祭りの神事にも参加しやすいのです。
昨年、地車とは一味違う天見の秋祭りを2か所はしごしてきました。それは提灯行列とそのあとに行われる湯立神事です。
最初に向かったのは流谷八幡こと八幡神社です。すでに夕方の薄暗い中を神社に向かいました。暗くなった山の中に行くのは少し不安ですが、すぐ近くに南海高野線の駅があるからこそできる芸当です。
遠くに八幡神社が見えてきました。普段ならもうひっそりとしているはずですが、明るい電灯が灯され、この日は夜に神事・秋祭りが行われることを示唆しています。
八幡神社のすぐ近くまで来ました。神社の社殿は明るいですね。
ただ、私が到着した時間は少し早すぎたようです。提灯行列が現れるまで1時間ほど待つことになりました。
空は暗くなり、山の中なので冷え込んでいる状況。少し不安になりながら過去の情報だけを頼りに待っていました。
すると、20時ごろ、待っていた提灯行列が姿を現しました。地元の人、氏子の方々が大きな提灯を手に神社に向かってきます。
提灯行列が私の前を通過します。私以外にも撮影する人が何人かいました。
こうして提灯行列は赤い橋を渡って神社に向かいます。
秋祭りのものと思われる歌声が流れる中、行列は神社に向かいます。音源があってそれを流しているようでした。
遠くから八幡神社に向かう様子を動画に撮りました。暗闇に覆われた幻想的な秋祭、遠くから現れる提灯の一団を見ると、まるでジブリ映画の世界に紛れ込んだかのようです。
橋を渡った提灯行列は、ここで音源を止めます。
この後、氏子の方々が宮司に促されて神社の社務所のほうに向かい、簡単な宴が催されたようです。
この日行われたもうひとつの神事は、南海高野線の反対側にある蟹井神社の神事です。八幡神社から、夜道を蟹井神社まで目指します。
蟹井神社です。八幡神社と同じ日に蟹井神社でも提灯行列が行われ、そのあと湯立神事があるとのこと。ちなみに八幡神社の湯立神事は7月に行われます。
階段の下から見上げてもひっそりとしていましたが、上の境内に来るとすでに準備をしている方の姿がありました。河内長野市の文化課の方もいらっしゃいました。
湯立神事に使う湯釜の湯が沸かされています。
しばらくすると提灯行列が現れました。蟹井神社の地域の人、氏子の方々が声を合わせて歌いながら近づいてきます。島の谷・見坂・茶屋出の3地区からの方々です。
提灯行列が順番に姿を現します。最初は東側の島の谷方面から到着しました。
20時ごろから提灯行列が蟹井神社を目指し、湯立神事は21時ごろからスタートします。
別の地区のグループが参道の階段の下に姿を現しました。そして提灯を持ちながら階段を上がってきました。
提灯が神社に入ってくる一連の流れを動画に撮影しました。(西野現市長の姿が映っています)
すべての地区が合流したところで、湯立神事が始まります。
蟹井神社の本殿に宮司が向かい、神事が始まりました。
宮司は本殿での神事が終わってから湯釜のほうに向かいます。
湯釜に入っているお湯は白い湯気をだしています。
宮司が用意していた塩、神米を湯釜の中に入れていきます。
神酒も入れていきます。
すべてを入れた後、お湯の中に榊を入れます。この後が湯立神事のメインの部分です。
周りを囲んでいる人たちに勢いよくお湯がかけられます。
お湯が勢いよく周りにいる氏子や見学者にかかります。
深夜にお湯が細かい粒子となって舞う姿は幻想的です。
こうして私にもお湯がかかり、無事に湯立神事が終わります。
神事が終わってから、釜のお湯が氏子や参加者にふるまわれます。
本殿のほうでは最後の儀式が行われていました。
宮司によるあいさつです。
続いて天見の地区長の方
当時は府議会議員だった現在の西野修平市長のあいさつと続きます。
こちらが私もご相伴にあづかった、湯立神事のお湯です。少し画像がぶれてしまいました。味ですが旨い不味いと評するものでは無いので詳しくはコメントしませんが、お湯に入ったそれぞれの味が少し分離しているようにも感じました。
境内に飾られていた提灯は、子どもが手に持っていたものです。
神事が終わった時刻は22時ごろでした。天見駅の終電には余裕をもってふたつの幻想的な神事を経験させていただきました。電車でOKという幻想的な秋祭り。ジブリ映画のような世界を体験してみてはいかがでしょう。
さて今年ですが、昨年とは予定が変わりました。理由は今年から八幡神社の宮司が蟹井神社の宮司も兼ねることになったからです。そのため蟹井神社の秋祭りが1週間早くなりました。さらに湯立神事の時間も1時間早くなり20時からです。ご注意ください。
- 10月5日20時 宵宮祭 湯立神事
- 10月6日10時 例大祭 神輿渡御
八幡神社については昨年と同じ第2土日(12日、13日)に行われます。
ちなみに天見発土曜日の22時台の時刻表は次の通りです。※今年は1時間予定が早まったので、もっと早い時間21時ごろに終わる見込みです。
- 22:10発 急行 難波行き
- 22:42発 急行 難波行き
- 22:58発 各停 河内長野行き(最終)
つまり天見に22:42までに到着すれば急行で乗り換えなしで大阪市内に帰られます。河内長野駅行きの最終は22:58ですが23:07に河内長野駅に到着するので、23:13の区間急行難波行き、23:19の各駅停車難波行きと連絡します。もし秋祭りの地車以外、山奥で行われている幻想的な神事に興味があれば、今年は天見にあるふたつの神社をそれぞれ訪問してみてはいかがでしょう。
八幡神社(流谷八幡神社)
住所:大阪府河内長野市天見2211
宵宮(提灯行列)10月12日(土)20時〜 宮入り
本祭(神輿)10月13日(日)9時
アクセス:南海天見駅から徒歩15分
蟹井神社
住所:大阪府河内長野市天見428
宵宮祭(湯立神事)10月5日(土)20時~
例大祭(神輿渡御)10月6日(日)10時~
アクセス:南海天見駅下車徒歩15分
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