【四條畷市】「西川大吉」さんってどんな方? 清滝街道の石塔型道しるべ
ゴールデンウィーク中、下田原地区の清滝街道を歩いていると、「西川大吉」という個人名が彫られた石塔を見つけました。
お墓のようでドキッとしましたが、この石塔をよく見ると、大阪側の面には「左(?) やましろ 右 なら郡山 道」、奈良側の面には「すぐ大阪」とそれぞれ彫られています。道しるべですね。
一体、「西川大吉」さんとはどういう方なのか。「歴史とみどりのまち ふるさと四條畷」(四條畷市教育委員会発行)によると、江戸時代後期、この地で豆腐屋兼油屋兼旅人宿を営んでいた西川家の当主の方でした。
若者を集めて浄瑠璃を教える風流人だったとのことで、後年、西川さんに学んだ若者たちが、大吉さんをしのんでこの石塔型道しるべを建立したのだそうです。
以来、この石塔型道しるべは、清滝街道を行き交う人々に行き先を示し続けてきた、というわけです。彫られた文字は今もくっきりとしており、非常に読みやすいですね。
道しるべでありながら、この地で生きた人々の関係や思いも今に伝えてくれている、という点で、とても興味深く思います。