荒れ果てた雑木林に潜む「然月と名乗る奇妙な風貌の男」を取材。すると突然紙袋を開け「まずは..」藤沢市
今年8月5日に掲載した、藤沢市西富の“自家焙煎コーヒーと古着のお店”『coffee tailor LITTLE HOUSE(コーヒーテーラー リトルハウス)』。
そこで出会った「草木染め(コーヒー染め)のバンダナ」に惹かれ、商品を手掛ける作家さんにコンタクトをとったのは7月末のこと。
取材時に指定された場所は、藤沢市打戻にある荒れ果てた雑木林でした(ジャングルみたいでびっくり…)。
人の手が付けられておらず足場もないところから「ここが僕のアジト(秘密基地)です」とひょっこり姿を現したのは、染物作家「然月(ねんげつ/屋号)」の端山(はやま)さん。その姿に思わずたじろぐ筆者(2度目のびっくり)。そして次の瞬間…
「まずは気分だけでもカフェで!」と、唐突に始まったマジックのごとく、紙袋から小洒落たアイスコーヒーを差し出す端山さん。そのダンディズムに3度目のびっくり(笑)。炎天下の暑さも加わり、なんだかもう訳がわからず。びっくりまみれの取材スタートとなりました。
実はこの「アジト(秘密基地)」ですが、農家さんから借りている「農地」とのこと。
「学生時代は特にやりたいことが見つからなかった」と話す端山さん。ですがその後に勤めた飲食店での経験や、広島県尾道市にある「立花テキスタイル研究所」との出会いなどから「農業」と「染め物」の魅力に惹き込まれていき、日々この場所で活動をしていると言います。
野菜作りと合わせ、自ら育てた「蓼藍(タデアイ)」を使った「藍染め」や、「立花テキスタイル研究所」の「柿渋液」による「柿渋染め」など、複数の染色にも挑戦。
染め物は生地の素材や厚み・染色回数・鉄媒染の有無(落ち着いた色合いに仕上げる加工)によっても色の奥ゆきや風合いが大きく異なるため、端山さんは染色工程を調整しながら作品を仕上げていきます。
そうして生まれた商品は、先に記した『coffee tailor LITTLE HOUSE』や、江ノ島すばな通りにある“古着&デニム&小物の店”『ACE GENERAL STORE(エース ジェネラル ストア)』などで販売。
端山さんが手掛ける“自然由来の素材を掛け合わせた染め物”は、どれも色味に落ち着きがあり肌馴染みのよい風合い。「柿渋染め(鉄媒染)」の「帆布バック(5,000円前後で販売)」は、陽にあたるごと色濃くなる経年変化も楽しめます。
荒れ果てた雑木林に潜む「然月と名乗る奇妙な風貌の男」の正体は、今までありそうでなかった「育てる(農業)」×「染める(染め物)」の両立を目指し、就農の準備を進める端山さんとわかりました。
近い将来、「藤沢の新しい農業スタイル」が誕生することを期待したいですね。
※端山さんが育てた野菜は、『ACE GENERAL STORE』で購入できます(収穫状況により販売していないこともあります)。
※厚木市内の『厚木珈琲』で売られている「巾着入りコーヒーギフト」の“巾着”も端山さんの作品です。こちらもぜひお立ち寄りを。
基本情報
屋号:然月(ねんげつ)
公式 Instagram(外部リンク)
※詳細は『然月』の公式サイトをご確認ください。
取材・撮影・校正協力 然月 端山様
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