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【名古屋市】元パンメーカーの商品開発担当者から米粉使いに転身「a”(エーダブルプライム)」

羽矢旬良ライター(名古屋市)

2023年11月、昭和区の住宅街に、カフェを併設した米粉の焼き菓子店がオープンしました。鶴舞公園から歩いて10分もかからないくらいの場所なので、公園に遊びに来た時などに気軽に立ち寄れそうな立地です。

街並みにとけこむようにたたずむお店のドアを開けて店内に入ると、白を基調にした木目調の空間が暖かく迎えてくれました。

「お店は姉妹で運営してるんです。インテリアは妹にすべておまかせです」と、姉で店主の栗山さん。妹さんはもともとアパレル関連の仕事をしていたそうで、雰囲気作りは好きで得意なんだそうです。
お店に入って左側のカウンター上に並ぶお菓子を作るのは、栗山さんの担当。

お店を始める前は、名古屋市に本社を置く老舗のパンメーカーで商品開発の仕事をしていたという栗山さんが取り組むのは、米粉を使ったグルテンフリーのお菓子。「米粉のお菓子」に興味を持ったのはパンメーカーの社員時代だそうで、「ある日、ふとひらめいた」のだとか。ただ、米粉は扱いが難しく、当時は自宅で楽しみながら思い通りのお菓子を焼こうと試行錯誤していたそうです。
そんな中、パンの開発に生かせればと思って通い始めたお菓子の学校で、家業が米粉を扱う商売を営んでいる方に出会います。今ではお店で使う米粉の仕入れ先になっているそうですが、当時、その方から「日本では米の消費量が年々減っており、先々が問題視されている」といった話を聞いていたそうで、そうしたこともお店を開くきっかけの一つになっていたのかもしれません。

形がとってもかわいいシュークリーム。カスタードクリームとキャラメルクリームから選ぶことができる
形がとってもかわいいシュークリーム。カスタードクリームとキャラメルクリームから選ぶことができる

「やっぱり、おいしいのが一番。あとは、バランスよく安全で健康に良いものを提供できればと思っています」と栗山さん。管理栄養士の資格を持っており、そうした視点でも使う材料を選んでいるのだそう。

今回筆者が購入したのは、「ショコラ塩キャラメルサンド」「ラムレーズンチーズケーキ」「カスタードクリームのシュークリーム」の3点。
「ショコラ塩キャラメルサンド」はしっとりした米粉のクッキー生地ともちもちしたキャラメルを組み合わせた独特の食感が楽しめます。「ラムレーズンチーズケーキ」はラムレーズンの風味をしっかり感じることができ、しっとり食感でとてもおいしい。
「カスタードクリームのシュークリーム」は、クリームがたっぷり隙間なく入っています。やさしい甘さでくどくなく、さっぱり食べることができました。

今後お店では、季節に応じた限定品や気まぐれで作ったお菓子などを随時提供していくそうで、そちらも楽しみです。

「こちらは
「こちらは"米粉"じゃないんですけど、隠れた人気商品です」というメレンゲクッキー。和三盆という口どけの良い砂糖が使われている

準備中だという「お花見BOX」ぜひ、桜の木の下で食べてみたい
準備中だという「お花見BOX」ぜひ、桜の木の下で食べてみたい

お店の名前「a”(エーダブルプライム)」は、姉妹で考えたそうです。
「a」は二人のイニシャル、時間を表す記号「”(ダブルプライム)」には、「お店のお菓子を食べて良い時間を過ごしてほしい」との思いが込められています。
「a” → a時間 →ええ時間 というダブルミーニングでもあります(笑)」─ なるほど!

今回筆者も、お菓子を食べて「ええ時間」を過ごすことができました。あなたもぜひ、「ええ時間」を。

店舗情報

店名:a”(エーダブルプライム)
住所:名古屋市昭和区北山本町2-18
営業時間:11:30~17:30
営業日:水曜日~土曜日
駐車場:なし
公式Instagram

ライター(名古屋市)

名古屋生まれの名古屋育ち、現在は近郊在住。ライトなものからディープなものまで、名古屋のリアルを主観を添えてお伝えします。

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