発達障害とHSPが受けやすい刺激とは!?緩和するための秘訣についても解説
こんにちは、精神科医しょうです。
繊細な気質を持つHSPは、しばしば発達障害と混同される場合があります。
両方とも症状が似ているため、判断が難しく、人によって表れる容態も異なるからです。
しかし、発達障害は脳機能の発達に関係する障がいを指し、HSPは脳の性能により、察知能力が高く心身ともに疲れてしまいやすい気質を指します。
発達障害もHSPも「人と違う」という面で、生きづらさを感じてしまう傾向があります。
そこで今回は、HSPと発達障害の生きづらさに直結するかもしれない「刺激」について取り上げてみたいと思います。
ぜひ、生きづらさ解消のヒントを見つけてみてくださいね!
発達障害の人が受けやすい刺激とは?
発達障害の特に自閉スペクトラム症と呼ばれる方は、対人関係やコミュニケーションが苦手な場合があります。
「身勝手」「わがまま」「変わった人」と誤解されやすく、友人が少なく悩んでしまうことも多いようです。
一方でADHD傾向がある方は、興味の偏りやじっとしていられないこと、集中力の欠如は、特に学生生活において支障となることが多くあります。
しかし、決して親のしつけや本人が悪いというのではなく、あくまでも脳の機能によるものであるため、周囲がそのことを理解し、接し方を工夫することが大切です。
では、日常生活において発達障害の人が受けやすい苦手な刺激について考えてみたいと思います。
・大きな音
予期しない大きな音や雑音でパニックになることがあります。
普段から苦手な音やどの程度の音量であれば大丈夫かなど、許容範囲を知っておくと良いでしょう。
・目からの情報過多
目に飛び込んでくる情報が多すぎると動揺してしまうことがあります。
発達障害の人に限らず、スマートフォンの見過ぎも心身に良い影響はありません。
・人から触れられること
人にもよりますが、他人から触れられることに対して抵抗を示す場合があります。
節度な距離感を心がけ、お互いにとって負担がないようにしましょう。
・特定のにおい
タバコや香水など、特定のにおいや強いにおいを嫌う傾向があります。
かすかなにおいでも、苦手だと感じる場所にいると、気分が悪くなることもあるため、注意が必要です。
・味や食感へのこだわり
食べ物の好き嫌いが激しく、偏食の傾向があります。
また、ネバネバしているものやシャキシャキしているものなど特定の食感を好んだり、嫌がったりするなどの偏りもあります。
HSPが受けやすい刺激とは?
HSPは、良くも悪くも五感が優れているため、日常生活において刺激を受けやすい傾向があります。
HSPが感じる刺激としては、以下のようなものがあげられます。
・大きな音はもちろん、人が気付かないような小さな音でも気になることがある。また、一度気になると、頭から離れず固執してしまうことも…。
・強い光や人工照明が苦手で、頭痛の引き金になることがある。
・相手のネガティブな感情で心身が不調になることがある。
・強いにおいや人工的なにおいで気分が悪くなることがある。
・カフェインや香辛料、タバコやお酒を摂取すると、体に症状が表れることがある。
刺激を緩和させるには?
では、日常生活を送る際にどのようなことを工夫すれば、刺激を緩和できるのでしょうか?
HSPや発達障害を持つ人だけに限らず、多くの人に適応できるかと思いますので、いくつか方法を紹介したいと思います。
・耳栓をする
最近は音を遮断する耳栓だけではなく、気圧を調整する機能があるものや、安眠を手助けしてくれる機能を持つものなど、さまざまな商品が販売されています。
自分に合ったタイプのものを選び、いざという時のためにカバンやポケットに忍ばせておくようにしましょう。
・眼鏡やサングラスをする
目から入る光の刺激や情報過多に疲弊してしまう方は、あえて度数の低い眼鏡を着用したり、光の刺激を和らげたりするためにも日中に外を歩く際はサングラスを着用するなどの工夫をしてみる良いかもしれませんね。
・スマートフォンを見過ぎない
朝起きた瞬間からスマホ生活が始まる方も多いのではないでしょうか。
ごはんを食べながら、電車やバスに乗りながら、ちょっとした待ち時間についつい見てしまう、見るクセがついているという方は少なくないと思います。
しかし、発光した画面を見つめ続けること自体が、十分な刺激です。
また、内容によっては心穏やかになれないこともあるかと思いますので、くれぐれも四六時中見ているということは避けるようにしましょう。
・体に合わないものは避ける
体に合わない服や靴はもちろん、食べ物や飲み物にも気を付けましょう。
心理的なストレスだけではなく、体調不良につながる要因になりかねません。
肌に合わないと感じた場合は、何であれ避けた方が無難でしょう。
まとめ
今回は、HSPと発達障害が刺激に感じやすいものについて考えてみました。
両方とも苦手な刺激が似通っていて、自分がどちらに該当するかやっぱり分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合には、特に自分が苦手だと感じるものを把握し、記録を取るなどしておくと良いでしょう。
今後、医療機関を受診する際には、大切な手掛かりになるハズです。
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