英国サッカーチーム コロナ感染で死亡したファンの追悼動画にアンネ・フランクの写真が混在して炎上
英国のサッカーチームのエヴァートンFCが新型コロナウィルスに感染して亡くなられたファンの方を追悼するための動画をSNSに掲載していた。数多くのファンの方の写真と名前が表示され「ご冥福をお祈り申し上げます」というメッセージが表示される動画だ。だが、その動画の中に、アンネ・フランクの写真と名前が掲載されていて、ネットが炎上していた。ジューイッシュニュースのジャーナリストのジャック・メンデル氏も「どうしてアンネ・フランクがいるの?」と問題提起していた。
第二次世界大戦の時に、ナチスドイツが約600万人のユダヤ人を殺害した、いわゆるホロコースト。アンネ・フランクはユダヤ人だったために、ナチスの標的となり迫害を逃れてオランダのアムステルダムの隠れ家で約2年間、身を潜めて生活していたが、密告されて1945年にベルゲン・ベルゼン強制収容所で病気で死亡した。アンネが隠れ家生活で思いを綴った日記を戦後、ホロコーストから生き延びた父オットー・フランクが「アンネの日記」として出版し、現在でも世界中で多くの人に読まれている。アンネ・フランクはホロコーストを象徴するような人物。アンネ・フランクが新型コロナウィルスに感染して死亡していないことは周知の事実。
新型コロナウィルスに感染して亡くなられた方々の追悼動画の中に、あまりにも不自然なアンネ・フランクの写真の掲載に、「アンネ・フランクの写真が掲載されているのはおかしい」「ホロコーストで亡くなられた方々に失礼だ」「アンネ・フランクをファンの方と間違えるはずがない」などネットでも炎上していた。現在では動画は削除されているが、アンネ・フランクの写真の掲載されていた部分のスクリーンショットが大量に拡散されている。
欧米では「ロックダウンで外出が制限されたり、マスクの着用を義務付けられたりといった、不自由な生活=ホロコースト時代のユダヤ人がゲットーに閉じ込められて迫害された不自由な生活」のイメージを持っており、ホロコーストの代表的な人物であるアンネ・フランクを想起する人が多いことも炎上の要因になっている。
▼英国のサッカーチームのエヴァートンFCがファンを追悼するために作成した動画