『キッズウィーク』という名の都道府県の柔軟性を試す機会
KNNポール神田です!
2017年05月24日にも安倍首相が実施をめざして発表するという。
有給消化率は48.8%
『キッズウィーク』といいながらも、実質的には、子供をダシにして有給消化率をあげようとする目論見であることはわかりやすい。厚生労働省「平成26年就労条件総合調査」によると、日本の民間企業における有給休暇取得率は48.8%である。しかも、有給を取る人のとり方が、退社する時にまとめて消化型が増えているので、休暇とは程遠い。
変化に対応することはチャンスにつながる
2017年2月24日から始まった「プレミアムフライデー」だが、15時に帰れた人はアンケートに答えた企業でも4%にすぎない。普及するにもなにも最終週の金曜日というのが覚えにくい。いっそのこと、毎週にしてくれれば
毎週金曜日の15時退社の会社に行きたくなるものだ。『キッズウィーク』も「プレミアムフライデー」と同じという意見もあるが、筆者はいろいろやってみることがカンフル剤になると考えている。
多様性のあるお休みのスタイル
今回の『キッズウィーク』の大きな特徴としては、子供は一律、夏休みが5日間短くなるが、地域の休み期間は、地域に異なるということだ。これは、今までの地方自治にとっても一番、頭を悩ます…いや、一番サービスと企画を考えさせるいい機会になると思う。たとえば、これを安倍首相が、都道府県ごとに休みの期間を調整してほしいとすると、忖度の法則性で首長中心に、我が県は、いつを休みにすればよいか?を考え始める。そこを決めた理由は、近くの県とダブったほうが良いのか良くないのか?担当する部署は今までとまったくちがった課題に対して、調査と検討をはじめなければいけないのだ。そう、一斉に何か決めたことに対しては得意なチームが、自由で闊達に意見していいとなると、どうして良いのかわからなくなるのだ。
どこが一番に名乗りをあげるのか?その理由は?
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これは、先取りゲームなのだ!○○県は○月の○週を休みとします。理由は○○だからです。なので、愛知県あたりは納税ナンバーワン企業であるトヨタ自動車にお伺いを立て、いつなら休みが望ましいのかをリサーチし、それをもとに、本社周辺がその時期に休むと、他県にどのような影響?がということで動き始める。そう、一早く名乗りを上げて、休みの時期の「国盗り合戦」をして活発化したほうがよい。来年の4月から実施ということは、2018年の4月1日から休みということも可能なのだ。もちろん、「プレミアムフライデー」のように、音頭だけが流れて誰も踊らずということも考えられるが、文科省で「夏休み」が短くなり、その5日間が振り分けられるのであれば、どこかで決めざるを得なくなるのだ。こういう無茶振りに近い、振り方を活用し、起死回生を図らなければ地方創生などありえない。地元の企業と密接に意見を調整し経済効果を測定するというのが本来の彼らの行政の仕事なのだ。
県単位で休みが決まると、この時期は○○県の方々が休みだからと、レジャー産業はキャンペーンを考え始めることだろう。○○フェアを開始したりするだろう。お休みだから、地元イベントに参加という地元消費も考えられる。1年間は、52週間ある。そのうち盆、正月を除いて、祝日と合わせるとかなり少なくなる。日本の都道府県は、47都道府県である。各都道府県の首長でうまく、いい休みの週を奪い合ってほしい。ついでにだから「サマータイム」も導入してはどうだろう。これからの日本は変化に迅速に対応できることが重要だ。今までと違う新たなことを始めることによって、新たなサービスや産業が生まれる土壌が醸成されるからだ。今の日本にとっては、何もしないことのほうが「リスク」だと思う。