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世界的パワースポット、セドナに行けば、本当に幸せになれるのか。ヒーラー界のティーチャーにインタビュー

佐藤智子プロインタビュアー、元女性誌編集者

このページでは、プロインタビュアー 佐藤智子が、あらゆる職業、地域、年齢、性別、国籍を超えて、さまざまな方にインタビューいたします。

エンターテイメント以外にも、トラベル、教育、ビジネス、健康、美容、芸術、カルチャー、ライフスタイル、スピリチュアルなどのジャンルから、インタビューを試みます。 

今回は、トラベル&スピリチュアルがテーマ。

アメリカ、アリゾナ州にある『セドナ』が世界的なパワースポットとして、注目をされ始めて久しい。多くの有名人たちも訪れるこの地には、ボルテックスと言われる、強力なエネルギースポットが多く存在している。

元々、ネイティブアメリカンの聖地であり、今もなお、ネイティブアメリカンも居住する。また、スピリチュアルスポットとして、世界中からヒーラーが訪れ、この地に住む。

私も、昨年、一昨年と、2回取材で行きました。さすがのエネルギーの高さに、クラクラするかと思いきや、身体も心もすっきり。とにかくパワーがわいてきて、普段山に登ることもないのに、ボルテックスがある赤岩の山を一日2カ所も軽々と頂上まで登れてしまうのです。上からは太陽のエネルギーを浴びて、下からは大地のエネルギーを吸収する。朝日、夕日、月、星。まるで、宇宙のどこかの星に降り立ったような砂漠の大地。実際、UFOの出現スポットとしても有名なのです。

そんなセドナに住み続けて19年。セドナのヒーラーを取りまとめる役割もつとめる、形而上学ティーチャー、クレッグ・ジュンジュラス氏にインタビューさせていただきました。

彼と出会ったのは、3年前。セドナで取材をさせていただき、また、日本で行われているクラス(株式会社『クラブワールド』主催)にも参加、たくさんの質問をさせていただきました。質問するのが、プロインタビュアーとしての私の仕事ではありますが、いつも目から鱗な回答を、エピソードを交えながら話していただけるのです。

セルフディスカバリー、サイキックアウェアネス、インナーグロー、オープンユアハート、

クレンジング&エンパワーメントなど、興味深いクラスばかりです。同じクラスでありながら、毎回まったく違う内容。そこに訪れた参加者に合わせて、瞬時に内容を変えるのです。

彼のクラスは、非常に和やかで、リラックスムードであふれています。彼は、アメリカンジョークを飛ばしながら、それがたまに、真面目な日本人に通じなくとも、彼は気にしません。クラスで、トイレに立つ人がいても、「隠れるように、焦って行かなくていいよ。自然に堂々とゆっくりと歩いていっていいんだよ」と言います。あまりのエネルギーの高さにうとうとと眠ってしまったとしても、「リラックスしてくれていると思ってうれしく感じるよ。僕のクラスでは寝てもいいんだよ。授業を聞かないともったいないと思わなくていい。ちゃんと、潜在意識は聞いているから。先生を喜ばせようとしなくていいんだよ」と言うのです。

彼はけっして、自分がすごいとは言いません。他の先生に学ぶなとも言いません。ヒーラーだとも言いません。自分で自分を助けられるように、人々にセルフヒーリングを教えます。

「僕がやるんじゃない。あなた自身がやるのだ」と――。

クレッグ・ジュンジュラス氏に敬意を払いながら、あえて、フランクに、“クレッグ”と呼ばせていただいて、インタビューをおこないました。

<シリーズ1>セドナのヒーラー界のティーチャーに聞く

セドナって、いったいどういうところ?

クレッグジュンジュラス氏
クレッグジュンジュラス氏

Q クレッグは、今、どちらにお住まいですか?

A アリゾナ州のセドナに住んでいます。

Q どれくらい住まれていますか?

A 19年くらいですね。

Q セドナはパワースポットして日本でも有名なんですが、アメリカではどうですか?

A アメリカのどこに住んでいるかによるんですけれども、そんなに知られているわけではなくて、セドナに最高の景観がありますよ、という意味で、だんだんと有名になってはきています。昔は、西部劇の映画がセドナでよく撮影されていましたね。

Q いかにも、アメリカらしい赤土、赤岩のワイルドな景観ですものね。世界的なパワースポットでもあるセドナには、ヒーラーがたくさん住んでいると聞いたのですが、何人ぐらい住まれているんですか?

A 計算したことはないですが…(笑)。セドナの商工会議所が、僕にヒーラーたちをまとめるような団体を作ってほしいとの依頼がありました。ですから、10年前に「メタフィジカル・アソシエーション」という協会を作りました。

Q その団体には、どれくらいのヒーラーが登録しているんですか?

A だいたい、40~60人くらいですかね。その一人の方のオフィスに30人くらいのヒーラーが勤めているという場合もありますので、セドナの町には、数百人というヒーラーがいると思います。ある人は、表に出て、宣伝している人もいますが、ある人は隠れていて、何も宣伝していなくても、世界中からその人を訪ねてくるという場合もあります。

Q セドナの人口はどれくらいですか?

A 約1万人くらいですかね。

Q では、十数人に一人の割合で、ヒーラーがいるというわけですね。改まって聞きますが、ヒーラーというのは、どういうことをする人たちのことを言うんですか?

A まあ、どんな人でも本当はヒーラーなんですが (笑)。そうですね。例えば、いろんなトレイルがある美しい場所があるとしましょう。たくさんの観光客をトレイルに連れていって、その場のエネルギーを感じながら瞑想をしたり、ヨガをやったり、アウトドアの野外活動をしたり、マッサージセラピストもたくさんいるし、手を使った気功のようなヒーリングをしたり、クリスタルを使う人もいます。セドナという場所だからこそ、彼らを伝って、より高いヒーリングエネルギーが降りてきています。セドナ特有の赤い岩は、アイロンアクサイト、さびのような色をしている酸化鉄から成っています。また、セドナにはティーチャーもたくさんいます。ネイティブアメリカンの教えや、世界の教えを伝えたり。また、クラスを教えに、世界中からティーチャーがセドナにやってくるということもありますよね。

Q では、やっぱり、セドナはヒーラーの人たちに有名なんですね。そこにわざわざ行くということは? 特別な力が得られるということなんでしょうか。

A そうですね。セドナという場所自体に、たくさんのパワーがあるんですね。だから、ヒーラーがそこに引き寄せられていくわけです。だけども、人間は誰しもヒーラーなんです。自然なエネルギーですから。人間もエネルギー体の一つなので。ハートとマインドを開いて、滞りを流して、エネルギーを通していけば、自分自身も人さえも癒すことができるんです。

Q では、会社勤めをしている人がセドナに行っても同じなんですか? 特別なヒーラーでなくても、自分を癒すことができるんですか? 

A そうです。だから、僕は講演会をするのが好きなんですよね。講演会を一晩やって、その場でオーラが見えるようになってしまう。何百人をも前にした講演でそういうことができるようになるのは可能なんです。ある時は、400人の観客が手と手の間にエネルギーを感じることができました。それは、ごくごく自然の人間の能力なんです。セドナというのは、とてもパワフルな場所なので、自分自身の力を目覚めさせるために、人というのは引き寄せられるんですよね。

Q なるほど。日本でも、パワースポットに行くというのがずいぶん前から流行っているのですが。なんか、イメージとしたら、開運みたいな感じで、そこを訪ねることで金運をアップさせたいみたいな。となると、セドナに行けば、幸せになれるというふうに思ってもいいのでしょうか(笑)。

A そういうことではないですよね(笑)。僕の考え方はこうです。あなたが緊張でいっぱいだとします。そして、心は混乱していて、たくさん働いてはいるけれど、それがあなたを幸せにさせることではなくて…。それというのは、ネガティブなエネルギーを引き寄せるんですね。磁石みたいにね。同じように緊張した人を引き寄せてしまうし、緊張した状況というものを引き寄せてしまいますよね。そして、考えすぎてしまいます。しかし、セドナのような場所に行って、リラックスして、自然だとか、開かられた空だとか、赤い岩とか、穏やかなエネルギーを体験するために、何百万人もの人がセドナを訪れるわけです。そして、数百人ものヒーラーがそこに住んで、他の人を癒すために、そこにあるエネルギーを降ろしているわけです。スピリチュアルなティーチャーが世界中からやってきて、また、そこにいいエネルギーをもたらすようにするわけです。緊張している人がセドナを訪れて、緊張を解きほぐして、自分をより自然な感じで開いて、マインドが広がって、クリアになって、自分の内なる力を感じて、そうすると、自然に幸運のエネルギーをその人から放たれるようになる。そうなると、よりいい人たちを引き寄せたり、よりいいアイデアを引き寄せたりできるわけです。チャンスを引き寄せるようになるんです。

Q なるほど。すごいですね。 実際、セドナとはどういうところなんですか? クレッグがおすすめする、好きな風景とか、場所はありますか?

A 僕が一番好きなのは、カテドラルロックですね。非常にパワフルなんですが、でも、ソフトで女性的なエネルギーを持っていると僕は思うんです。そのエネルギーを僕は家にいても感じますよ。町全体に流れていると思いますよ。

Q へええ~。どれくらい離れているんですか?

A 2マイルくらい。家から車で15分くらいのところにあります。ホテルにいたとしても、ボルテックスのエネルギーが町中にいっているのが、わかると思います。

Q ボルテックスというのは、どういうことですか?

A 非常に強いエネルギーが蓄えられている場所。セドナにいくつかあるようなんですね。実際、電磁波を測るということではなくて、量子的なものなんです。波動として、数字で表すようなものではなく、セドナという場所自体が一つ一つの量子として高度なエネルギー状態であるということなんです。世界中に、いくつか、地球のエネルギーがパワフルに出てきている場所があるんですよ。

Q エネルギースポットが?

A そうです。例えば、古代に戻るとしますよね。その時代に、地球のパワフルなエネルギーのところに人々は集まっていました。ここがパワースポットだよ、というのを示すために、そこに石を置いたりしました。それが、ストーンヘンジのようになったのかもしれませんが。

そういう場所に今度は構造物を建て始めました。お寺だとか、神殿とか、教会とか。そこから、村や町が発展していったと思います。

Q では、セドナにボルテックスが集まっているんですね。

A 3、4ぐらいのメジャーなボルテックスがセドナにあると言われています。

Q 例えば、名前を教えてください。

A エアポートメサ、カテドラルロック、ボイントンキャニオン、ベルロック。それは、人気があるところですね。だけども、僕の友だちはエンジェルバレーというところがすごいパワーのあるところなので、そこにリトリートセンターを作りましたね。

Q それは、セドナにあるんですか?

A セドナの端です。小さな道を行くと、すごくキレイな谷があるんですよね。

Q わあ、素敵ですね。実際、ボルテックスに行くと、人はどんなふうになるんですか? どう変わるんでしょうか?

A ビリビリと電気みたいなものを感じるんではないかと期待している人がいますよね。だけど、例えば、電気のコンセントのところに、手を突っ込んでも何も感じないよというようなものです。でも、家に帰って、数カ月経って、ああ、私、変わったなあと気がつく人もいます。僕の友だちの大村真吾さん(株式会社『クラブワールド』代表)は、ベルロックに訪れて、偉大なビジョンを見たといいます。そして、自分のミッションとして、多くの人々がセドナを訪れる助けをしたいと思ったわけです。それで、勤めていた大手旅行会社を辞めて、セドナツアーなどを企画する旅行会社を起業し、現在、多くツアーを実施しています。

Q じゃあ、啓示、メッセージが届いたわけですね。 

A そうです。それで、彼の人生は変わりましたよね。だから、何も信じる必要はないんです。ただ、そこに行って、リラックスするだけで、あなたの高次のマインドが開くことができるんですよ。もしかしたら、そうしたエネルギーフィールドでは、あなたの脳をいつも以上に使うかもしれませんけれど。

Q では、こうなりたい、と願かけのように強く思うのではなく、ただ自然に感じたほうがいいのですね。何かを期待していくというよりも、とりあえずそこに行って、リラックスすることが大事なんですね。

A そうです。僕は、セドナに引っ越した当時、1年ぐらいは、毎日、ハイキングをしていましたね。時には、20分、時には、1時間半と続けました。セドナは、ベルディバレー(緑の谷)というところの一部分なんですね。

Q アリゾナの中のですか?

A そうです。周りには、大きなサボテンがあって。内側には、小さな灌木があって。松の木、ジュニパー、ベリー、パインツリーもありますよね。私の家の裏庭には、シカも来るし、ウサギも来るし、リスもうずらも来ます。たくさんの鳥が来ます。

Q いいですねえ。

A はい。非常に、自然豊かな、それでいて、エネルギーの高いところなんです。

Q 本当にそうですよね。

A だからこそ、自然の美しさを、大地のエネルギーをただ、感じてほしいんです。

シリーズ2に続く

プロインタビュアー、元女性誌編集者

著書『人見知りさんですけど こんなに話せます!』(最新刊)、『1万人インタビューで学んだ「聞き上手」さんの習慣』『みんなひとみしり 聞きかたひとつで願いはかなう』。雑誌編集者として20年以上のキャリア。大学時代から編プロ勤務。卒業後、出版社の女性誌編集部に在籍。一万人を超すインタビュー実績あり。人物、仕事、教育、恋愛、旅、芸能、健康、美容、生活、芸術、スピリチュアルの分野を取材。『暮しの手帖』などで連載。各種セミナー開催。小中高校でも授業を担当。可能性を見出すインタビュー他、個人セッションも行なう。

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