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来月も寒波続く 東京の雪は?

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
日本列島を覆う雪雲(12月24日正午、ウェザーマップ作画)

 24日(土)は名古屋市で積雪が一時10センチに達する大雪に。また、東京都心の最低気温は-0.1度とこの冬初めて氷点下の冷え込みとなりました。

なぜ、クリスマス大寒波に?

 このところ矢継ぎ早に寒気が流れ込み、各地で大雪となっています。この時期に寒くなることは珍しいことではありませんが、11月がとても暖かかっただけに、急に寒くなったような印象です。

 12月に入り、北極を取り巻く偏西風が次第に大きく蛇行するようになり、日本付近に寒気が流れ込みました。とくに23日~24日にかけては偏西風から切り離された寒気の渦(寒冷渦)が通過したため、いつもは雪があまり降らない地域でも大雪になったのです。

【上空約5,000メートルの気温と平年差】12月23日夜(ウェザーマップ作画、筆者加工)
【上空約5,000メートルの気温と平年差】12月23日夜(ウェザーマップ作画、筆者加工)

 寒冷渦が大雪になりやすい理由は2つあります。ひとつは動きが遅いため、影響が長く続くこと。二つ目は寒冷渦の中心は非常に冷たい一方で、日本海は暖かい。その差は50度以上にもなり、雪雲が発達するのです。

来月も冬型続く

 最新の1か月予報によると、来月にかけても冬型の気圧配置が続き、例年以上に寒気の影響を受けやすいとみられます。

来月20日にかけての予想天気図:気象庁1か月予報解説資料より(筆者加工)
来月20日にかけての予想天気図:気象庁1か月予報解説資料より(筆者加工)

 今から11年前も、クリスマスに名古屋で大雪がありました。その冬(2011年12月~2012年2月)と比べてみると、共通点もありました。基準値は満たさなかったものの、ラニーニャ的であったことです。

 その冬の東京は1月20日に初雪が降り、その3日後にまとまった雪(積雪4センチ)が積もりました。冬型の気圧配置になると、関東平野は乾燥した冬晴れとなります。しかし、ふと緩んだときに雪が降ることがあるのです。

 来月にかけて、冬型の気圧配置が続く可能性が高いといっても、東京の雪に備えは必要です。

【参考資料】

気象庁:1か月予報、2022年12月22日

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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