【宝塚市】スリランカ出身の店主がつくるほのぼのスパイシー家庭料理 シャンティー ランカ
インド、ネパール、タイ、そして日本…。ひと口にカレーといっても、国によって個性はさまざま。最近、とくに大阪ではスパイスカレーが人気ですね。というわけで、本日は光り輝く島・スリランカ発の、極上スパイスカレーをご紹介です。
宝塚ではめずらしいスリランカ料理
シャンティー ランカさんは、阪急山本駅前の貝尻池広場を臨む一画にあるスリランカ料理店。緑に囲まれたのどかな街・山本で、鮮やかな赤の庇(ひさし)が目をひきます。
在日20年以上のスリランカ出身の店主・ニシャンティさんがひとりで切り盛りし、スパイスにこだわった野菜いっぱいのスリランカ・カレーを提供しています。
メニューは日替わりカレーのセットが3種類。A、B、Cのセットによって、提供されるカレーの種類が増えていきます。さらに、お茶やスイーツの追加オーダーもOK。
スパイスが使われていれば全部カレー?
スリランカ・カレーの特徴は、スパイスをたくさん使うけれどガラム・マサラは使わない、ごはん文化なのでナンは食べないことだそう。
ただし、カレーのごはんにはサフランが使われています。
上の写真の右上にある器がメインのカレーで、ポークとチキンが選べます。今回はチキンをチョイス。
バターなどの脂肪分を使わないため、シャバシャバとしたカレーです。
南インドと海峡を隔てた向かいにある島国で、年間平均気温が27度という熱帯の国スリランカ。こちらのカレーは日本人向けに辛さを抑えているそうですが、なかなかのスパイシー度です。
けれど、そのパンチの効いた辛さと、奥に隠れたダシのような旨味が深さを生んで、とっても美味しいのです。ごはんにかけなくても、スープのようにカレーだけ味わうのもおススメです。からだを調えるスパイスは、とくに暑い日に元気をもらえますね。
ところで、数種類のカレーといいながら、出てきたのはチキン1種類だけでは? と不思議に思ってたずねたら、スパイスを使った料理はカレーになると教えてくれました。つまり、ごはんの周りにあるのはすべてカレーなのだそう。緑のものは小松菜をココナッツで「炒めたカレー」になるのだとか。
この日のメニューは、そのほかにもビーツ、豆、パイナップルなどヘルシーなものばかり。たくさんの野菜が副菜感覚で楽しめ、付け合わせのにんじんピクルスの酸っぱさが、またもや味わい深いアクセントです。
「料理が大好き」というニシャンティさん。こだわりのスパイスは、スリランカで新鮮なものを好みの配合でパウダーにしてもらっているそう。スパイスだけでなく、辛味、酸味、甘味と味付けに工夫をこらした丁寧な献立で、心のこもった優しい味わいが口の中に広がります。
カレーは別々にいただいてもOKですが、個人的にはぜんぶ混ぜるのがお気に入り。味も歯ごたえもバラエティに富んだ、贅沢なご飯になります。
夏には自家製のスリランカ野菜が登場
料理だけでなく畑で野菜もつくっているというニシャンティさん。毎年夏になると、スリランカの野菜を栽培しているのだとか。
写真を見せていただきましたが、ひょろひょろと長いへび瓜や、太っちょ唐辛子風ピーマン、日本のものより数倍大きい黄色いキュウリなど、どれも味の想像がつかない野菜ばかり。種をどこで手に入れるかたずねたら、「ネットで買えます」と、鈴のような可愛らしい声で、シンプルな答えが返ってきました。便利な世の中です。
収穫した野菜はもちろんカレーに使うとのこと。珍しい野菜が食べられるシャンティーさんの夏カレーは、要チェックですね。
お茶とスイーツも見逃せない
最後にいただいたのはチャイでした。締めにはぴったりの濃厚な甘さが沁みて、スパイスで火照った口がクールダウン。
他にも、たとえばカルダモンのフレーバーで異国情緒たっぷりなスリランカプリン・ヴァダパッタンなど、素朴ながらやはり味わい深いスイーツが人気です。
スリランカの代名詞・紅茶ももちろんあります。ちなみに紅茶と緑茶の茶葉は購入も可能とのこと。紅茶を試飲しましたが、まろやかで華やかな甘味があり、とても飲みやすかったです。
いかがでしたか。日本から直行便で10時間弱。けっして近いとは言えず、気候も違うスリランカですが、なぜか親近感が湧くのは「ごはん」文化のせいでしょうか。次はぜひ、カレー7種類のフルコースをいただきたいです。
店舗情報
シャンティー ランカ
■ 場所:宝塚市平井2-7-11
■ TEL:0797-89-1215
■ 営業時間:11時~15時
■ 定休日:水曜日
■ 公式Instagram
(※取材ではシャンティーランカさんのご協力により、メニューの一部を無償で提供していただきました。本記事制作にあたっては、ガイドラインに基づき公平中立に制作しています。)