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これからのスティック掃除機は360度全方位型がトレンド!?

コヤマタカヒロデジタル&家電ライター

4月7日、dysonは同社初となる360全方向駆動のスティック掃除機「Dyson Omni-glide」を発売した。直販価格は6万4900円から。

「Dyson Omni-glide」
「Dyson Omni-glide」

360度にできる全方向スティック掃除機というと昨年発売されたバルミューダの「Balmuda The Cleaner」を思い出す。ヘッドに2本のローラーを配置し、それから向かい合って回転することによる浮遊感で境界に掃除できるという意味では基本的な構造は同じ。

一見すると後発に見えるが、実は「Dyson Omni-glide」は昨年グローバル市場で先に発売しており、日本市場での発売が今年になったという経緯がある。

2つのローラーと4つのキャスターホイールを配置する
2つのローラーと4つのキャスターホイールを配置する

では実際に使って見た感想と、特徴を見てみよう。「Dyson Omni-glide」はほぼ真っ直ぐのスティック型の本体に、新開発の「Omnidirectional Fluffy」クリーナーヘッドを採用する。ヘッドの底面には、くるくると回る4つのキャスターホイールがついており、これのおかげで、前後だけでなく左右に動かしたり、くるっと回転させたりして掃除できる仕組みだ。

実際に取り回してみたが、本体質量が1.9kgと、軽いこともあり、非常にスムーズに掃除することができた。これまでのダイソンのスティック掃除機はトリガー式ハンドルを採用していたが、今回はストレート構造なので、このためほうきのような持ち方になる。一瞬、持ち方に悩んだが、すぐに自由に取りませるようになった。360旋回する全方向駆動の「Dyson Omni-glide」はそのストレート構造のハンドルの方が使いやすいと感じた。

吸い込んでゴミを分離するサイクロン部分も新しい構造になっている。毎分最大105,000回転のDyson Hyperdymium(ダイソンハイパーディミアム)モーターがゴミを強力に吸引。0.5mm以上のゴミはクリアビンに集められ、それを小さなゴミは段階的に捕集していく仕組み。

ルートサイクロンでPM1.0以上のゴミを捉え、プレモーターフィルターでPM0.5以上のゴミを補足。そして、ポストモーターフィルターがPM0.3以上の微粒子を捕らえることで、99.99%の微細な粒子が捉えられるとしている。

発表会では微細なベーキングパウダーを吸い込むデモをしていたが、排気には一切含まれずクリアだった。

気になったのは、バッテリー駆動時間が約20分と、最新のスティック掃除機の中ではやや短いこと。ただし、バッテリーは着脱式となっており、予備のバッテリー(別売)と交換することで連続使用ができる。

「Dyson Omni-glide」の「Omnidirectional Fluffy」クリーナーヘッドはフローリング環境に適したスティック掃除機だ。カーペットでは最大の特徴である浮遊感が得られず、使い勝手は下がる(付属のミニモーターヘッドで掃除できる)。180フラットに寝る構造なので、ベッドやソファの下の掃除もスムーズにできる。この他、付属のアタッチメントに交換することで、ハンディ掃除機として活用できる。

「Dyson Omni-glide」はスリムなフォルムと軽快さ、自由に動くスタイルで掃除できるスティック掃除機だ。掃除したいときにさっとピンポイントに掃除するスタイルに向く掃除機だと言えそうだ。

デジタル&家電ライター

1973年生まれのデジタル&家電ライター。大学在学中にファッション・カルチャー誌で商業誌での執筆を開始。その後、PCやデジタルガジェット専門分野として執筆活動を展開し、2007年頃より白物家電に注目、執筆範囲を大きく広げる。現在は家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆する。また、執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関してのコンサルティングやアドバイザーなども務める。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。

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