【おすすめ新食感】「もやし」をザクザク食感にして食べる
一年中店頭に並んでいる「もやし」。シャキシャキ食感でラーメン、お好み焼き、鍋料理、炒め物など何にでも合う万能食材で人気の野菜です。でも気づいたら野菜室の中でダメになっていたという経験がありませんか?今日は「もやし」に少し興味を持って頂き、ムダになりにくい方法をお伝えします。
もやしには消費期限がある
スーパーに限らず一般的な八百屋さんでも、もやしは袋入りで販売されていることが多い野菜です。それはもやしの多くは水、温度、空気、光を管理された清潔な工場で生産される野菜だからです。クリーンな環境の中で大量の種を発芽させ、もやしを育成しています。もやしの入っている袋には消費期限が記載されているものもあるので、その場合は日付をチェックします。
ちょっとした工夫で消費期限を延ばす
チルド室へ
もやしを保存するのに最適な場所は、冷蔵庫の野菜室ではなく、冷蔵室かチルド室がおすすめです。もやしは水分が多く(95%が水分でできています)日持ちしにくい野菜です。野菜室では温度が高いので、冷蔵室やできればチルド室へ入れるのがおすすめです。
穴をあける
もやしの出荷状態は袋の中を半真空状態にして雑菌の繁殖を防いだり、酸化を予防していますので、購入して冷蔵庫に入れる前に爪楊枝などで2、3か所袋に穴をあけておくともやしの呼吸を助け、傷みにくくなります。
「もやし」は「萌やす」から
もやしは大豆からできている、と思われがちですが、いろいろな豆や穀類などを水に浸し、日光を遮断して発芽させた若芽の名称が「もやし」です。「もやし」という名は、豆を発芽させる(芽を出す)ことを意味する「萌やす」から「萌やし」、「もやし」となりました。
私たちがふだん食べているもやしは主に「緑豆」、「大豆」、「黒豆(ブラックマッペ)」の3種類です。かいわれ大根や豆苗などの種を発芽させ緑化させたものは「スプラウト」と呼び区別しています。
・緑豆もやし
日本国内の9割以上と生産量が多く、一般的に流通しているのが「緑豆もやし」です。春雨の原料として有名な「緑豆」を発芽させ、太い軸はシャキシャキとしてクセがないため、幅広く料理に使用されます。
・大豆もやし
先端に薄い黄色の大豆がついている「大豆もやし」はナムルやビビンバなど韓国料理によく使用されます。豆の部分は加熱しても程よく歯ごたえがあり、豆の美味しさを楽しむことが出来ます。豆が開いているものは時間が経っている可能性があります。
・黒豆(ブラックマッペ)もやし
先端に黒豆の黒い皮が残っていることもあり、細くシャキシャキとした食感で、甘みが特徴のもやしです。この黒豆は煮豆の黒豆とは別種で小さな豆です。細い分、水分が少なく、加熱後もシャキシャキ感を保っているため、ラーメンやお好み焼き、焼きそばなど関西や中国地方で多く流通しているもやしです。
もやし全国一の生産量は栃木県
栃木県のもやし生産量は全国トップ。もやしは水耕栽培が中心なので、生産には大量の水を必要としますが、栃木県では豊富な地下水を利用して生産しています。日光市は全国でも有数の水のおいしい地域として知られていますので、おいしい水をたくさん使用できる栃木にもやし生産会社が集まっているため、生産量が全国トップなのです。
ちなみに、もやしの消費量の都道府県ランキングは、
第1位:青森県(青森市)
第2位:新潟県(新潟市)
第3位:岩手県(盛岡市)です。
もやしがシャキシャキと音がする理由
「もやし」の醍醐味はシャキシャキとした食感です。大半のもやしは日光を遮断した工場で栽培されます。植物は日光を遮断した状態で育つと一つ一つの細胞が大きくなる傾向があります。その大きくしっかりしたもやしの細胞を噛むので、細胞がつぶれ、“シャキシャキ”と音がするのです。
<シャキシャキの状態にしたい>
沸騰したお湯に大さじ2の油を入れ30秒ほど茹でるだけです。お湯の温度が下がりにくくなりシャキシャキ感が保たれます。
もやしを干す
食感が“シャキシャキ”から“ザクザク”へ
もやしは傷みやすい野菜なので、食べきれない分を冷凍保存するのは知られていますが、「干す」こともおすすめです。干すことでカサが減り、たくさん食べることができます。また保存期間も長くなるので一石二鳥です。1日天日干しするだけで、水分が抜け細くなります。お味噌汁にいれたり、さっと茹でてあえ物など様々な用途に使えます。その食感は“シャキシャキ”ではなく“ザクザク”。歯ごたえがあり、もやしの新たな一面を垣間見ることが出来ます。