【甲状腺の特徴と働き】甲状腺が悪くなるとどうなるの?
"甲状腺"
とは、のどぼとけの下辺りにあり、蝶のような形をした臓器です。
甲状腺ホルモンを分泌しています。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは「代謝を活発化」させる作用があります。
甲状腺ホルモンは増え過ぎても、少な過ぎても、体に悪影響を与えます。
では、ここから「甲状腺」について詳しくみていきましょう。
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今回の目次
- 甲状腺の特徴
- 甲状腺ホルモンの作用
- 甲状腺ホルモンが増え過ぎる?少な過ぎる?
- 甲状腺を労わるために大切なこと
- 最後に
【1】甲状腺の特徴
甲状腺は、比較的表面に近い部分にあります。
そのため、胃や腸などと違って、腫れたりすると、触れたりみて分かりやすいという特徴があります(※腫れ具合にもよる)。
例えば、首の前側(のどぼとけの辺り)が腫れていると、甲状腺が腫れている可能性があります。
【2】甲状腺ホルモンの作用
甲状腺から分泌される「甲状腺ホルモン」は、全身の代謝を活発化させる作用があります。
「アクセル」のようなホルモンともいわれていて、具体的には下のような作用があります。
- 熱の産生を促進
- 血糖値を上げる
- 蛋白の分解(筋肉の分解)
- 脳の発育を促進
- 心拍数の増加など
ちなみに、甲状腺ホルモンは海藻類などに多く含まれる「ヨウ素」から作られています。
日本人は昔から海藻類を食べる方が多いので、ヨウ素を不足しにくいといわれています。
【3】甲状腺ホルモンが増え過ぎ?少な過ぎ?
何らかの理由により、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて不調が現れた状態を「甲状腺機能亢進症」といいます。
また、分泌が低下することで不調が現れた状態が「甲状腺機能低下症」です。
①甲状腺ホルモンが増え過ぎる場合
免疫の異常により「甲状腺に対する自己抗体(TSH受容体抗体)」が作られてしまうことがあります。
このTSH受容体抗体が甲状腺を刺激し続けることで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます(バセドウ病)。
具体的には下のような症状が現れることがあります。
- 甲状腺の腫れ
- 眼球突出
- 頻脈
- 体重減少
- 食欲亢進
- 筋力低下など
②甲状腺ホルモンが少な過ぎる場合
免疫の異常により、甲状腺の一部が破壊されてしまうことがあります。
初期は甲状腺ホルモンの分泌が保てたとしても、破壊が進行すると、いずれ分泌が低下してしまいます(橋本病)。
具体的には下のような症状が現れることがあります。
- 甲状腺の腫れ
- 思考力の低下
- 発汗の低下
- 皮膚の乾燥
- 冷え、徐脈、
- 便秘、貧血など
【4】甲状腺を労わるために大切なこと
甲状腺を労わるために大切なことは「禁煙」と「ストレス解消」です。
- 禁煙…タバコの煙に含まれる化学物質である「チオシアネート」は甲状腺の働きを妨げる(受動喫煙にも気をつけよう)
- ストレス解消…甲状腺の異常には「免疫機能」が大きく関わっていて、ストレスが免疫機能に与える影響を大きい
【5】最後に
甲状腺が悪くなると精神症状(イライラ・鬱症状など)が現れることがあり、更年期障害の症状とも似ているところがあります。
特に、甲状腺の異常は"女性"に多いため、不安がある場合には医療機関への受診をおすすめします。
下の動画でも解説しておりますのでぜひご覧ください。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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