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九州大卒の左腕が「投手3冠」、怪力モタは本塁打王に!【独立・九州アジアリーグ、個人タイトル一覧】

田尻耕太郎スポーツライター
左から「投手3冠」芦谷、打点王の水本(以上火の国)、首位打者のラモン(北九州)

 プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の今季全日程が9月25日で終了した。

 昨年のリーグ1年目は火の国サラマンダーズ、大分B-リングスの2球団制だったが、今季は実業家の堀江貴文氏が創立した福岡北九州フェニックスが参入して3球団でリーグ戦を行い、かつ福岡ソフトバンクホークス三軍と各球団6試合ずつを行って順位を争った。

火の国サラマンダーズが2連覇

優勝した火の国サラマンダーズ(球団提供)
優勝した火の国サラマンダーズ(球団提供)

 結果は火の国サラマンダーズが2連覇を達成。火の国サラマンダーズは同リーグ覇者として、独立リーグ日本一の座をかけて9月30日と10月1日に行われる「日本独立リーググランドチャンピオンシップ2022」(熊本・リブワーク藤崎台球場で開催)に出場する。

 また、来季は新球団・宮崎サンシャインズが新規参入することが決まっており、九州アジアリーグは4球団制とまた拡大される。

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 今季全日程が終了したことで「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の2022年シーズンの個人タイトル獲得選手が決まった。

投手部門は火の国・芦谷が圧倒的成績

投手3冠の芦谷(火の国サラマンダーズ)
投手3冠の芦谷(火の国サラマンダーズ)

 投手部門では火の国サラマンダーズの芦谷汰貴投手が防御率、勝利、奪三振で1位となり投手三冠に輝いた。セーブ王は福岡北九州フェニックスの松本直晃投手(元西武ライオンズ)が獲得した。

セーブ王の松本(北九州)は西武ライオンズでプレーしていた
セーブ王の松本(北九州)は西武ライオンズでプレーしていた

 打者部門ではチームとしても強打を誇った福岡北九州フェニックス勢が健闘。NPB通算357発のアレックス・カブレラを実父にもつラモン・カブレラ捕手兼バッテリーコーチが首位打者。身体能力の高さに定評のある妹尾克哉内野手も好打率を残した。

強打の北九州、火の国のパワーも目立った

本塁打王に輝いたイスラエル・モタはかつて読売ジャイアンツでプレー
本塁打王に輝いたイスラエル・モタはかつて読売ジャイアンツでプレー

 一方で、一発長打の魅力を存分に見せつけたのが火の国サラマンダーズの中軸打者たち。元巨人のイスラエル・モタ外野手は18ホーマーで本塁打王を獲得。一時は打点王レースでも独走気配だったが、昨季の二冠王打者(本塁打・打点)の水本大志外野手がシーズン終盤に猛烈な打撃を見せた。9月は月間14試合で58打数24安打の打率.414、6本塁打、21打点をマークした。

火の国・中村は40盗塁でタイトル

 そして火の国の主に2番打者を務めた中村晴樹内野手は40盗塁を決めて盗塁王に輝いた。出塁率部門でも.456でトップだった。

 タイトル獲得者をはじめ、独立リーグでプレーする選手たちの目標はNPB入りだ。昨年は火の国の守護神左腕だった石森大誠投手が中日ドラゴンズにドラフト3位で指名された。

 10月20日のドラフト会議で名前を呼ばれ、夢を叶える選手が現れるのか注目したい。

【順位表】

◆1位 火の国サラマンダーズ  78試合 46勝31敗1分 勝率.597

◆2位 福岡北九州フェニックス 74試合 39勝35敗0分 勝率.527 5.5差

◆3位 大分B-リングス     74試合 28勝44敗2分 勝率.389 10・0差

(※北九州と大分の対戦4試合が振替期間内でのスケジュール調整ができなかったため振替試合不開催)

【個人成績上位3傑】

◆投手

防御率

1位 芦谷(火)1.95

2位 宮澤(火)2.91

3位 江藤(大)3.06

勝利

1位 芦谷(火) 13

2位 荒巻(北) 11

3位 宮澤(火)  9

奪三振

1位 芦谷(火)125

2位 宮澤(火)107

3位 荒巻(北)101

セーブ

1位 松本(北)20

2位 西島(火)15

3位 松田(大) 5

◆野手

打率

1位 ラモン(北).332

2位 妹尾(北).328

3位 水本(火).320

本塁打

1位 モタ(火)18

2位 水本(火)16

3位 ラモン(北)8

打点

1位 水本(火)67

2位 モタ(火)61

3位 奥野(大)51

盗塁

1位 中村(火)40

2位 新太郎(大)29

2位 松本(火)29

※写真は「球団提供」以外、筆者が撮影したもの

参考・2021年九州アジアリーグ、個人タイトル記事の関連リンク↓

投手三冠に火の国サラマンダーズ宮澤、打撃二冠王は水本!プロ野球独立・九州アジアL初代タイトル選手たち

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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