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【HSPは病気?】「病的」と「正常」は同一世界にある

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、インスタグラムにてHSP気質を持つ方に向けて気持ちが楽になる発信をしています。

良ければインスタも遊びにきてね♪

そこで、5万人以上のフォロワーさんと接するのですが、よくこのような質問を受けることがあります。

「HSPは病気ですか?」という質問です。

普段、精神科外来をやっていても、同様の質問を受けるんです。

「私っておかしいですか?」と。

そして、中には実際に病気である方もいますが、このように返答することが非常に多いんです。

「いえ、あなたは正常です」

このようにお答えすることが多いんですね。

そして、このようにお答えすると、安心する人もいれば微妙な表情をする人もいます。

病気であるかどうかは、病院にいって実際に診察を受けてみないとわかりません。

しかし、今のあなたの状態が、「病的」か「正常」かについてはすぐにわかるんです。

どうすればいいか?

一番近くにいる家族でも友人でも聞いてみてください。

ちゃんとあなたのことを見ている人であれば、今のあなたの状態が病的か否かについては即答してくれると思いますよ。

もう少し「病的」か「正常」かの違いについて深堀してみましょう。

そして、「HSPは病気なのか?」という事についてもお伝えしていきます。

「病的」と「正常」の違い

結論から言うと、「病的」な状態というのは、今のあなたの状態が周りから見て「あなたらしいかどうか」です。

周りから見て今のあなたの状態が「あなたらしい」のであれば、今のあなたは正常と言えるでしょう。

もちろん一瞬のあなたの状態ではなく、ここ数週のあなたの状態を総合的に評価した状態のことです。

なぜなら一瞬だけの状態を切り抜いても、人は繕えてしまうものだからです。

例えあなたがうつ病の状態であっても、無理すれば繕ちゃ運ですよね。

しかし、数週間見てきた家族であれば、「あなたらしい」かどうかを判断することはできるんです。

例えば、これまでにおとなしかった人が急にハイテンションになって眠らずに活動しやたら喧嘩早くなったりしたらどうでしょう。

これまでにおしゃべりで活発だった人が急に口数少なくなり表情も乏しくなったらどうでしょう。

明らかに「その人らしくない」状態だと思いませんか?

つまりは「病的」な状態と言えるんです。

もちろん「病的」状態であるからといって、病気であるとは限りません。

それが、自然な反応の場合もあるからです。

例えば、恋人に振られた、パチンコに大負けした、このような状態で普段元気だった人でも落ち込むのは当然です。

「病的」であるからといって病気とは限りませんが、「正常」な状態とは言えない状態なんですね。

もう一度言うと、「正常」か「病的」かというのは、「その人らしい」かどうかという事になります。

その人らしければ、「正常」ですし、その人らしくなければ「病的」と言えるんですね。

「病的」と「正常」は同一世界にある

最近、精神医学について大学で講義していて、意識して学生さんにお伝えしていることがあります。

それは「病的」と「正常」は同一世界にあるということです。

人はどこか精神的な病気を、自分とは別世界にあると思いがちです。

身近な人や自分自身が精神的な不調をきたしたことがない方は、そのような実感が湧きにくいのも無理はないでしょう。

しかし、精神的な病は「誰しもにおきうる」んです。

それが遅いか早いかだけなんですね。

人生のうちに一回もそのような状態を経験しない人の方が少ないかもしれません。

決して「病的」状態は別世界のものではなく、明日なってもおかしくのない、身近なものなんです。

HSP気質は病気なのか

冒頭の「HSPは病気ですか?」という質問に戻りましょう。

ここでHSP気質を知らない方のために3分でわかるHSPについての記事を用意しましたので、まず読んでみてください↓

3分でHSPがわかるについて読む

結論としてはHSPは病気ではありません。

簡潔にお伝えすると、HSP気質は繊細で敏感、共感性豊かな人のことを指します。

そして、それは生まれつきのものであって、生活していて突然HSP気質になるというものでもありません。

もちろん環境要因によって繊細さや敏感さが形成されることはありますが、HSP気質は概ね生まれつきのものになるんですね。

つまり、「HSPは病気か?」という質問に、先程の「その人らしいかどうか」という判断のもと判断すると、「その人らしい」ですよね。

生まれつきのものですから、周りの人から見ても「その人らしい」という判断になるはずです。

「その人らしい」から、病的でもないし病気でもないんですね。

まとめ

本日は「病的」と「正常」の違い、そして「HSPは病気か?」という話をしました。

HSPは病気ではないという話を聞くと安心する人もいる一方でこう思うあなたもいるのではないでしょうか?

「病気ではないなら、私の気持ちは楽にならないの?」

確かにHSP気質は病気ではありませんが、生きづらい事に間違いはないですよね。

とても辛い思いをされている方もいるかと思います。

そんなあなたの気持ちが楽になるようなノウハウや知識を今後も、発信していきますので良ければ私のブログを読んでみてくださいね。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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