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寒気流入で突然の雷雨に注意…日本海側は警報級の強風・高波も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
16日9時の予想天気図(気象庁HPより)。日本海の低気圧上空には寒気を伴う。

6日は上空に寒気を伴った低気圧が発達しながら日本海を進み、日本海側の地域で雷雨や突風が発生するおそれがあります。

また、この低気圧に向かって南から暖かい空気が強く流れ込み、北陸では30度に迫る暑さになるところもありそうです。

雨の場所と降り方がバトンタッチ

16日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
16日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

関東甲信では前線の影響で15日の夜から雨が降っていましたが、16日の朝には次第にやんで、かわって山陰や北陸など日本海側で雨が降り出す予想です。
雨の範囲は次第に関東甲信の内陸など東へと移っていき、夕方から夜にかけては東北・北海道でも降り出すでしょう。

大気の状態が不安定になるため、15日のようなしとしと降る雨ではなく、落雷や突風を伴うような降り方になるところがありそうです。

なお、東北・北海道の雨は17日にかけて続く見通しです。

上空に寒気が流入

16日(左)9時と(右)21時の上空5500m付近の気温予想(気象庁が専門家向けに出す情報を元に作成)。
16日(左)9時と(右)21時の上空5500m付近の気温予想(気象庁が専門家向けに出す情報を元に作成)。

16日に日本海を進む低気圧の上空には、マイナス21度以下の中心を持つ寒気が伴っています。
この寒気は低気圧とともに東へ進み、この寒気の前面にあたる地域で特に天気が荒れるおそれがあります。
この影響で16日は富山、新潟、山形、秋田には暴風警報、そして石川・新潟では波浪警報が出る可能性があると気象庁が発表しています。

暑さにも注意

日本海の低気圧に向かって強い南風が吹き込むことと、北陸や甲信~東北内陸では雨が降り出す前に多少日差しがあることから、気温がぐんと上がるところが出てきそうです。

新潟県内では新潟と長岡で28度、高田で27度の予想が出ているほか、長野28度、会津若松(福島)27度と、暑さへの対策も必要。ただ雨が降ったあとは急激に気温が下がりますので、調節できる服装ででかけましょう。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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