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【Yahoo!ニュース 個人】1月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、1月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選6本の記事と1本のオーサーコメント、筆者の受賞コメントをあわせて紹介します。

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1月の月間MVA

スクールウォーズから“優勝校長”へ。前橋育英・山田耕介監督物語(川端暁彦)

筆者による受賞コメント:サッカーのウェブ記事で長文を依頼されることは極めて少ないので、今回のような記事を世に出せたのは、まさに『Yahoo!ニュース 個人』という枠組みのおかげだと思います。感謝です。その上、賞まで頂けて大変に恐縮している次第です。記事を通じて山田先生が生涯をかけて積み重ねてきたモノの大きさが少しでも伝わり、多くの人に刺激を与えられたのであれば幸いです。本当にありがとうございました。

川端暁彦

選出理由:サッカー部の名門・前橋育英高の山田耕介監督が全国大会優勝を目指した36年。インタビューを通じて、どんな時も真正面から粘り強く選手に向き合う姿を描きました。苦難を乗り越え悲願の勝利を勝ち取る様子は、努力が報われぬ思いをしたことのある読者に、勇気と希望を与えます。

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沖縄「国際通り」不発弾処理で封鎖へ 戦前・戦後の航空写真で街をたどる(與那覇里子)

筆者による受賞コメント:観光客で賑わう国際通りは沖縄の光です。一方の陰は基地問題。発端となった沖縄戦の痕跡の一つに不発弾処理があります。地方の課題を全国の土俵にどう載せるかを考えた時、国際通りでの処理はフックになるはずで、当時を追体験できるいい機会。ただし、処理の件数や「終わらない戦後」と言葉でつづるより、地図や古写真を使い、視覚的に伝えることで、より実感として迫るものがあるだろうと考えました。励みになる賞をありがとうございました。

與那覇里子

選出理由:沖縄の有名な観光地・国際通りで不発弾の処理が行なわれることを入り口に、過去の写真や地図を活用しながら、戦後の沖縄の惨状、不発弾処理の経緯や現状をわかりやすく伝えています。観光地としてにぎわう沖縄ですが、未だ戦争の影響が色濃く残っていることを改めて感じさせてくれます。

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【平昌五輪現地ルポ】”五輪イヤー”の幕開け。現地は開幕1ヶ月前も「まだ実感が沸かない」(吉崎エイジーニョ)

筆者による受賞コメント:日本での平昌五輪関連報道への違和感が取材・執筆の原動力です。ネットでは「韓国叩き」の趣旨と絡めたものが多く。もったいない。2020年東京五輪の2年前に、近くで五輪があるのです。開催地の声もしっかり聞いて、自分たちのプラスにしないと。読者の皆様にもぜひ現地を観て感じていただきたく、旅情報の要素も加えました。

吉崎エイジーニョ

選出理由:平昌五輪の開催前に現地を訪れ街の様子やそこに暮らす人々を取材した全3回の連載記事。実際に足を運んでいるからこそ見えてくる現実や生の声を丁寧に拾い上げ、まとめています。五輪という「祭り」と日常の生活のギャップにゆれるリアルな「五輪開催前」が伝わってきます。

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荻野目洋子、「ダンシング・ヒーロー」再ブレイクは奇跡!(長谷川まさ子)

筆者による受賞コメント:インタビューテーマは“再ブレイク”でしたが、やはり聞きたいのは再ブレイクまでの空白と、多くの時間を割いてきたであろう家庭のこと。とはいえ初対面の限られた時間の中で、どこまで心を開いて語っていただけるのか。不安もありましたが、荻野目さんとは心地よい言葉のキャッチボールができ、その結果がMVAにつながったと思います。これからも“知りたい”の気持ちと、“誠実”な姿勢を大切にしていきます。

長谷川まさ子

選出理由:32年の時を経て代表曲「ダンシング・ヒーロー」が再びヒットし注目を集めている荻野目洋子さんの本音に迫ったインタビュー。激変した生活、家族の正直な反応、ネットのパワーに驚いたこと……、芸能界のワークライフバランス、音楽と家庭との両立という観点でも興味深い1本でした。

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ビットコイン取引所「コインチェック」で620億円以上が不正に引き出される被害が発生(追記あり)(山本一郎)

筆者による受賞コメント:2年以上仮想通貨を眺めてきた身として、かねてから問題意識をもって業界を見てきました。未来を拓く技術であることは間違いないのですが、過剰な相場や一獲千金を煽る業者が跋扈するいま、もう少しクールダウンできるといいなと思いながら記事を執筆いたしました。お読みいただき、ありがとうございました。

山本一郎

選出理由:大きな騒動となったビットコイン取引所大手・コインチェック社の仮想通貨流出について、いちはやく記事を出稿。追記を通じて事態の動きを詳細に伝え、スピード感ある読者への情報提供、注意喚起を行いました。また、筆者の問題意識、継続した調査にもとづき、詳しく背景を解説しています。

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光と影~31歳教授誕生と36歳任期付き助教の研究不正からみえるもの(榎木英介)

筆者による受賞コメント:この度は私の記事にMVAを与えて下さりありがとうございます。若手研究者が不安定な厳しい環境に置かれているという問題は、かれこれ20年以上関心を持っている、私のライフワークの1つです。是非自分たちの代わりに発言をつづけてほしいという当事者の方々からのメッセージを頂いており、今後も継続してこの問題に関する記事を書いていきたいと思っています。

榎木英介

選出理由:31歳の教授が誕生した傍らで、同じ日に36歳任期付き助教の研究不正が発表されました。ともに30代、同じ分野の研究者の「光と影」その背景に見えるもの、日本の若手研究者の課題について病理医の立場からどうあるべきか提言した貴重な1本です。

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1月の月間MVC

『「ムーミンの舞台はフィンランドではなくムーミン谷」 ネット上で「出題ミス」の指摘相次ぐ』の記事へのオーサーコメント(矢萩邦彦)

筆者による受賞コメント:2020年を前に教育業界もようやく大変革期に差し掛かっています。しかし、保守的な価値観が根強く、なかなか挑戦的なことが受け入れられない業界の構造もあるため、少しでも視点の多様化に貢献できればと思いコメントさせて頂きました。解説記事も執筆させて頂き、それが切っ掛けで新聞からも取材して頂きました。多くのメディアでは「ムーミン問題」に対して否定的な意見が多数派に見えましたが、私が取材した限り、教育現場では肯定的な意見が大半でした。このようなギャップを埋め、教育業界がメディアと共に健全に未来へ歩んでいく一助になるよう、引き続き現場での教育実践を続けながら取材を続けていこうと思います。この度は、ありがとうございました。

矢萩邦彦

選出理由:大学入試センター試験で異論が起こった「ムーミンの舞台がフィンランド」を正解とする問題について、「思考力を問う問題だったのでは」「出題者の意図を汲み取ることも必要」と指摘。2020年の大学入試改革に向け、暗記偏重から脱却しようと変わりつつあるセンター試験の現状をわかりやすく補足しています。

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