【Yahoo!ニュース 個人】10月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、10月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事と1本のオーサーコメント、筆者の受賞コメントをあわせて紹介します。

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10月の月間MVA

SNS相談、その舞台裏で見えた課題(工藤啓)

筆者による受賞コメント:MVA選出ありがとうございました。LINE相談は、相手の存在を文字情報とスタンプだけで読み解かなければならないとともに、スピード感のあるレスポンスが求められます。これまでにない相談形態でしたが、事前研修を受けたカウンセラーの皆様は真摯にご対応されていたのが印象的でした。特に若い世代の方から「やるべき」「まだやってなかったのか」という声をも多く、今後は社会的に実装される相談のひとつだと認識しています。

工藤啓

選出理由:2週間で電話相談1年分を超え注目を集めた「LINE」による中高生向けの悩み相談事業の現場を詳細にレポートした、NPO代表として若者支援活動を続ける筆者ならではの1本です。相談員たちがこれまでとまったく別世界の相談形態に手探りで真剣に取り組む様子や、SNSによる相談事業を進めていくうえでの課題を丁寧に伝えています。

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3週間の独自調査データで分析する、小池知事・希望の党「戦略の不在」(米重克洋)

筆者による受賞コメント:衆院選での小池知事の「排除」発言は、希望の党の凋落の引き金になったとして厳しく指弾されています。新潟4区では金子恵美前議員が「夫の不祥事」で落選したとの報道もありました。しかし、それは本当でしょうか?言い換えると、データで説明できるような「根拠」はあるのでしょうか?事前の世論調査や情勢調査、出口調査に開票結果……選挙結果とそこに現れた民意を分析するための材料としてのデータは、豊富に存在します。選挙は政治を動かす最も大きなイベントです。感覚や感情に基づく論評ではなく、データでより議論や分析が活発化することを期待しながら、今後も発信していきたいと思います。

米重克洋

選出理由:衆院選で失速した希望の党。最大の原因は無党派層に加えて、自民・公明支持者の”小池代表離れ”とするなど、独自データを使ってわかりやすく解説しました。衆院選後の葛飾区議選にも触れており、多くを学ぶことができる力作です。

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誰がなるのか?――新チャイナ・セブン予測(6)(遠藤誉)

筆者による受賞コメント:月間MVAに選んでいただいて、嬉しい限りです。予測記事というのは、的中しなかったら信用を失うのでとても怖いのですが、基本枠組みだけは論理的に結論が出てくるので推測根拠を明示しながら5項目書きました。全て的中していたので、本当にホッとしています。このような賞を頂いて、今後の励みになります。ありがとうございました。

遠藤誉

選出理由:中国共産党の第19回党大会に向け、今後の中国の指導体制予測やみるべきポイントを、テンポの良い鋭い文章で6回にわたり連載。専門的な深い知識を元に、一般の読者にもわかりやすくかつ面白く中国の動向を伝えました。筆者の生み出した「チャイナ・セブン」という中国指導体制をわかりやすく表現した言葉も、多くのニュースで使われるようになり浸透しています。

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『キングオブコント』準優勝! にゃんこスターが世間に衝撃を与えた理由(ラリー遠田)

筆者による受賞コメント:にゃんこスターのネタは人によってかなり評価が分かれるようです。そういう場合に単に「面白い」とか「つまらない」と言うのではなく、彼らがどうやって面白さを生み出そうとしていたのかを解き明かす、というのが(お節介ながらも)自分の務めではないかと考えています。この度は月間MVAにご選出いただきましてありがとうございました。にゃんこスターのお二人にもこの場を借りてお礼を言いたいと思います。

ラリー遠田

選出理由:キングオブコントで一躍脚光を浴びたにゃんこスターがなぜそこまで大きな反響を呼んだのか、筆者の知見を活かしてわかりやすく分析した記事です。タイムリーに読者の関心に応えつつ、彼らの不思議な魅力を紐解きます。

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新発見のモネ作品がオークションに(鈴木春恵)

筆者による受賞コメント:教科書に出てくるような物事は、とかく評価が定まったという固定観念を抱きがちですが、同時代の日常の片隅に今でも歴史的大発見が隠されていたりする…。このトピックに接した時の私自身のそんな気づき、覚醒に促されて即決した取材でした。クリスティーズの内覧会は意外なほどにオープンで、至近距離でモネ作品に向き合えるという僥倖もありました。

鈴木春恵

選出理由:長年行方が分からなかったモネの作品たちが新たに発見され、開催が決まったクリスティーズでのオークションについて伝えた記事です。実は非公式の孫が所有していた、といった背景にあるストーリーや注目すべき点を丁寧につづっています。フランス文化を追い続ける筆者ならではの美しい写真を盛り込んだ記事は、芸術に精通していない読者でも心惹かれる内容となっています。

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10月の月間MVC

『映画「ブレードランナー」続編が大コケ 中年にしか受けない説 』の記事へのオーサーコメント(斉藤博昭)

筆者による受賞コメント:元の記事と意見の異なるコメントにもかかわらず、このように評価をいただき感謝します。映画に限らずですが、ネガティヴな部分を必要以上に強調することで、読み手へのインパクトを狙う記事が多いと感じます。内容から察するに、実際にこの書き手が映画を観たのかどうかも不確かだと感じたので、補足をしたくコメントしました。一方で、オーサーコメントとして他の記事を批判する面も生じるわけで、今後もそのあたりは課題として考えていきたいと思っています。

斉藤博昭

選出理由:第1作目が「カルト映画」との評を得るほど熱狂的なファンを持つブレードランナー。続編となる「ブレードランナー2049」を立ち上がりの興行収入から「大コケ」と評した記事に対し、一日の上映回数や前作が評価されるに至った経緯などを踏まえ冷静に分析し、異をとなえました。映画の評価にはさまざまな見方があることを気づかせる意義のあるコメントです。