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5000mのレースイベント『META:Time:Trials』で、立教大・上野監督が激走!

和田悟志フリーランスライター
写真提供Getsuriku

 “大人の挑戦が、いま始まる。”をキャッチフレーズに、アシックスが一般ランナーを対象に5000mのタイムを競うレースイベント『META:Time:Trials JAPAN Series』を開催している。

 これは、4月24日、スペイン・マラガで開催された『META:Time:Trials』をベースコンセプトとしたもので、6月26日から全国6地区でリアルレースが実施されている。

 併せてバーチャルレースも5月24日〜7月31日の期間で行われており、地区の男女それぞれ上位3位以内、バーチャルレース6位以内の入賞者が、9月24日に東京で頂上決戦を行う。

 一般ランナー向けのレースながら、各地ではかなりハイレベルなレースが展開されている。

 7月10日に東京・夢の島競技場で行われた関東地区予選で、最終組に箱根駅伝を沸かせた選手や元実業団ランナーが登場。7人が14分台をマークし、激戦を繰り広げた。

 圧巻の強さを見せたのは、世界選手権に出場した実績もある立教大男子駅伝監督の上野裕一郎監督だった。

「時間がある時に自分のレースに出てみたいと思っていて、何か良い大会ないかなと探していてこの大会を見つけました。エントリーサイトで自分でエントリーしました。

 ゲストランナーをやらせてもらうことも多いんですけど、今日はみんなと同じところで着替えをして、自分の好きなように走りました。私も趣味の範疇で走っていて、市民ランナーの仲間なので」

 こう話すように、ゲストとしてではなく、いち参加者としてエントリーした上野“選手”。

 序盤こそ先頭を引っ張ることはなかったが、中盤で集団を抜け出すと最後は独走でフィニッシュした。2位に14秒差を付け、14分12秒2で優勝を飾った。

「2分50秒で押していけば、たぶん先頭でいけると思いました。いつもは引っ張ることが多いので、今日は途中まで付いていって、2000mから前に出たときに、スムーズにペースを上げることができた」

 と、しっかり勝利を収めた。

 全国から勝ち上がった猛者が集う9月24日の決勝大会も、ハイレベルなレースが繰り広げられそうだ。

各々の目標に向かって参加できる

 総合の順位を争うだけでなく、参加したランナーは自己記録等の各々の目標に向かってチャレンジした。

 年齢や性別の世界記録に対する達成度を表したスコア「Age Grade部門」も設定されており、自分の実力を客観的に把握することもできた。

 筆者も出場したが、運動不足と気温(この日は30度を超える暑さだった)を考慮し、目標を25分台に定めて、マイペースでレースを楽しんだ。トラックレースと聞くと、身構えてしまいそうなものだが、気軽に参加できるのもうれしい。

「今日は自分の趣味で出場したが、市民ランナーの方々が好きで走っているのを感じることができました」と上野選手も話していたように、走ることの楽しさを存分に味わえるトラックレースだった。

フリーランスライター

1980年生まれ、福島県出身。 大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。 その後、出版社勤務を経てフリーランスに。 陸上競技(主に大学駅伝やマラソン)やDOスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆。大学駅伝の監督の書籍や『青トレ』などトレーニング本の構成も担当している。

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