有名人とカルト:芸能人はなぜマインドコントロールされやすいのか

■桜田淳子さん恩人相澤秀禎さんの通夜に参列

数多くのアイドルを育てた、サンミュージックプロダクション代表取締役会長の相澤秀禎さんの通夜が執り行われました。そこに、かつてのトップアイドル「桜田淳子」さんが参列され、マスコミの注目を集めました。

桜田さんは、72年にオーディションで合格すると相澤さんの自宅に下宿し、翌年にデビューすると森昌子(54)、山口百恵さん(54)と「花の中三トリオ」として大ブレーク。~92年に桜田さんが統一教会に入信していたことが公になり、その後、相澤さんが桜田さんの親族を通じて200万円の壺を買っていたことも発覚。世間の目は相澤さんに集まったが「淳子の純粋な気持ちは分かっている。彼女のためと思って私が買った」と“娘”をかばった。

出典:サンケイスポーツ 5月29日(水)

相沢さんのお気持ちは、すばらしいと思います。一方、確かに桜田さんは純粋な思いだったに違いないとは思いますが、大恩人に「200万円の壷」を売るようにしむけてしまったマインドコントロールは恐ろしいと思います。

■マインドコントロール被害を受けた有名人、芸能人

桜田淳子さんのほかにも、これまで、カルトによるマインドコントロールによる被害を受けたと報道されている有名人、芸能人はたくさんいます(「過去にマインドコントロールされた芸能人、スポーツ選手たちNEWSポストセブン」。

辺見マリさん(歌手)

「拝み屋」(祈祷師、占い師)に13年間にわたってマインドコントロールされ、5億円を失っています。(フジテレビ出演時の告白・ウィキペディア・雑学情報:辺見マリ

音無美紀子さん(女優)

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御自身の著書の中で、統一教会への入信と脱会を語っています。(『妻の乳房 -「乳がん」と歩いた二人の十六年』光文社Kappa books 村井国夫、音無美紀子 著)

「神につながれば息子の病気は治るという。~出家をしなくても、身代わりにならなくても、神に近づける道があると聞いたとき、私は飛びついたのだった。」

この部分を、「壷や多宝塔を購入しなさい」ということだろうと紀藤正樹弁護士は推察しています。統一教会情報:女優の音無美紀子さんが、統一協会をやめた理由

山崎浩子さん(オリンピック選手)

桜田淳子さん、徳田敦子さん(バドミントン元世界チャンピオン)らとともに、統一教会の合同結婚式に参加。その後脱会。1993年に開かれた記者会見で、「私はマインドコントロールされていた」と語り、「マインドコントロール」という言葉が、初めて世間の注目を集めました。

山崎さんは、ご自分の経験の著書の中で語っています。『愛が偽りに終わるとき』(文藝春秋)

飯星景子さん(タレント・作家)

統一教会に入信。父親で、元読売新聞記者であり『仁義なき戦い』の原作者でもある飯干晃一さんが、マスコミを通じて「娘を取り返す」と宣言。大きな話題となり、父親の説得を受けた飯干さんは脱会しました。

『われら父親は闘う 娘・景子を誘いこんだ統一協会の正体』 ネスコ 飯干晃一 著

鹿島とも子さん(日劇ダンシングチームの中心的ダンサー)

オウム真理教に入信。教団内のラジオ番組の司会、歌の指導などを担当。留置場内で脱会。

『わが愛娘・とも子不明にして不徳なり―オウム地獄からの生還』 近代映画社 鹿島 清(鹿島とも子さんの父親)著

Toshlさん(歌手 X JAPANのボーカル)

自己啓発セミナー・ホームオブハート(HOH)入会。脱会後の記者会見で、広告塔としてHOHに参加していたことにも触れ「申し訳なかった」と謝罪。TOSHI、HOH被害者と共同会見 「実情を知って」と

オセロ中島知子さん(お笑い芸人)

自称霊能者によるマインドコントロールとして、大きな話題になりました。

オセロの中島知子さんのケースから考えるマインドコントロールの解き方

オセロ中島知子さん解雇! マインドコントロール被害者の心理と脱会の難しさ

■なぜ芸能人はマインドコントロールされやすいのか

「カネづる」にもなり「広告塔」にもなる~交友関係が広い~仕事が“水商売”であること、つまり未来が読みにくい~マインドコントロールされる側にも時間が必要だ。その点、芸能人はドラマや映画の撮影が終われば閑散期が長く続き、スポーツ選手にはシーズンオフがあり、一般の人よりも自由になる時間が多い。要するに、教義などについて考え込む時間が多い

出典:中島知子だけじゃない、なぜ芸能人はマインドコントロールされやすいのか SAPIO 文:紀藤正樹弁護士

さらに、芸能人、有名人は、善人で熱心な人が多いと、私は思います。本来なら、長所となる部分ですが、カルトによるマインドコントロールにかかるきっかけにもなってしまうかと思います。

また、カルト団体において、有名人は特別扱いをされます。世間での人気が落ちたとしても、組織内ではスポットライトを浴びます。また、他の信者が過酷な目にあうときでも、有名人信者は優遇されることもあります。こうして、長く入会し続けることもあるでしょう。

いったん信者、会員となり、広告塔になってしまえば、今度は加害者にもなりかねず、問題は深刻化します。

ただし、有名人の場合は、周囲に社会的力を持った人も多くいます。問題が明るみに出て、きちんと社会問題化すれば、解決への道が開けることもあるでしょう。

マインドコントロールを使用する巨大カルトから、大規模ではないミニカルト、少数カルト、個人カルト。彼らは、高校生から、主婦、学生、有名人まで、私たちみんなをワナにかけようとしているのです。

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東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院博士後期課程修了。博士(心理学)。新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。スクールカウンセラー。テレビ新潟番組審議委員。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。HP『こころの散歩道』は総アクセス数5千万。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「とくダネ!」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』など。監修:『よくわかる人間関係の心理学』など。

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