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開幕直後に1年250万ドルで入団の投手が先発1登板でロースター外に

宇根夏樹ベースボール・ライター
フリオ・テラーン(ニューヨーク・メッツ)Apr 8, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月9日、ニューヨーク・メッツは、フリオ・テラーンをDFAとした。40人ロースターから外した、ということだ。

 テラーンがメッツに入団したのは、4月5日だ。そして、4月8日の先発マウンドに上がった。

 最初の2イニングは無失点ながら、3イニング目に4点を取られた。先頭打者から、四球、四球、二塁打で2失点。さらに、2死からホームラン。続いて、シングル・ヒット2本を打たれ、そこで降板した。

 ちなみに、この試合の相手、アトランタ・ブレーブスは、テラーンにとっては古巣だ。2019年までブレーブスにいて、2013~19年は、7シーズン続けて170イニング以上を投げた。ブレーブスに対して投げるのは、昨シーズンの2試合に続く3度目。昨年7月の2登板は、23日が6イニング1失点、29日は5イニング9失点だった。

 テラーンがメッツと交わした契約について、MLB.comのアンソニー・ディコモは、1年250万ドルと報じていた。だが、ニューズデイのティム・ヒーリーによると、この金額は保証されておらず、現時点でテラーンがもらえるのは、ロースターに入っていた4日分の約5万4000ドルだという。

 ウェーバー公示中に、テラーンの獲得を申し出る球団はないだろうし、その後、テラーンがマイナーリーグ降格を拒否し、退団する可能性も高い。

 テラーンのDFAに伴い、デドニエル・ヌニエスがAAAから昇格し、26人のアクティブ・ロースターに入った。ヌニエスはリリーバーなので、ローテーションには、ホゼ・ブートーが加わると思われる。現在、ブートーはAAAにいるが、ダブルヘッダーとなった4月4日は、ロースターの27人目として昇格。2試合に6イニング1失点を記録し――自身に白星はつかなかったものの、メッツのシーズン初勝利に貢献し――翌日にAAAへ戻った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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