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この野手は今年5度目の移籍。6球団目には同姓同名の投手が在籍

宇根夏樹ベースボール・ライター
ディエゴ・キャスティーヨ Feb 21, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月5日、ミネソタ・ツインズは、金銭トレードにより、ボルティモア・オリオールズからディエゴ・キャスティーヨを獲得した。

 キャスティーヨは、26歳のユーティリティ・プレーヤーだ。メジャーリーグ1年目の2022年は、ピッツバーグ・パイレーツで96試合に出場。遊撃、二塁、ライト、一塁、三塁を守り、DH出場に加え、2試合に登板した。昨シーズンのメジャーリーグ出場は、アリゾナ・ダイヤモンドバックスで1試合。代打として起用され、ライト・フライに討ち取られ、守備にはつかなかった。

 今年の移籍は、これが5度目だ。1月5日にダイヤモンドバックス→ニューヨーク・メッツ、1月19日にメッツ→ニューヨーク・ヤンキース、2月5日にヤンキース→フィラデルフィア・フィリーズ、2月16日にフィリーズ→オリオールズ、そして、4月5日にオリオールズ→ツインズと動いている。

 その前の移籍は2度。2021年の夏にヤンキース→パイレーツ、2022年のオフにパイレーツ→ダイヤモンドバックスと動いた。

 まだ、メジャーリーグ3年目は迎えていない。ここまでは、オリオールズ傘下のAAAとツインズ傘下のAAAでプレーし、すでに内野4ポジションを守っている。

 ツインズ傘下のAAA、セントポール・セインツには、もう一人のディエゴ・キャスティーヨがいる。こちらは、30歳のリリーフ投手だ。2018~23年にタンパベイ・レイズとシアトル・マリナーズで計258登板。35セーブと55ホールドを記録している。昨年12月にテキサス・レンジャーズとマイナーリーグ契約を交わし、開幕ロースターに入れずに、解雇あるいは自ら退団。直後の3月29日に、マイナーリーグ契約でツインズに入団した。

 巡り巡って同じ球団に揃った2人は、4月6日に初めて同じ試合に出場した。「5番・遊撃」として出場したキャスティーヨは、4打席で3打数1安打、1四球。内野安打で1打点を挙げた。一方、8回裏のマウンドに上がったキャスティーヨは、3人に対して投げ、内野ゴロ、三振、内野ゴロに仕留め、ホールドを記録。3アウト目の打球は、遊撃のキャスティーヨが捕り、一塁へ送球した。

 AAAに続き、彼らがツインズでもチームメイトとしてプレーできるかどうかは、まだわからない。どちらのキャスティーヨも、40人ロースターには入っていない。

 ただ、ツインズでは、クローザーのヨアン・デュランをはじめ、ジャスティン・トーパケイレブ・シールバーら、ブルペンに怪我人が多数出ている。また、開幕戦で三塁を守り、最初の打席にホームランを打ったロイス・ルイスは、その試合中に右太腿を痛め、故障者リストに入った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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