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各球団最後の新人王。エンジェルスは大谷翔平、ドジャースはコディ・ベリンジャー、パドレスは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(左)Mar 13, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年の新人王は、ガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)とコービン・キャロル(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)が受賞した。オリオールズの新人王は、1989年のグレッグ・オルソン以来。ダイヤモンドバックスの新人王は、それまでいなかった。

 各球団最後の新人王は、以下のとおり。

筆者作成
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 ミネソタ・ツインズ、クリーブランド・ガーディアンズ、サンディエゴ・パドレスの3球団は、今世紀に入ってから、新人王が出ていない。それぞれ、1995年のマーティ・コードバ、1990年のサンディ・アロマーJr.(当時はクリーブランド・インディアンズ)、1987年のベニート・サンティアゴが最後だ。世紀が変わる前から新人王の不在が続いていた5球団のうち、昨年、オリオールズとダイヤモンドバックスの2球団がストリークに終止符を打った、ということになる。

 ちなみに、ツインズ、ガーディアンズ、パドレスの最後の新人王と同時に、もう一方のリーグで新人王を受賞したのは、1995年がロサンゼルス・ドジャースの野茂英雄、1990年がアトランタ・ブレーブスのデビッド・ジャスティス、1987年はオークランド・アスレティックスのマーク・マグワイアだ。

 一方、マイアミ・マーリンズとタンパベイ・レイズは、今世紀の新人王が最も多く、4人を数える。マーリンズは、2003年のドントレル・ウィリス、2006年のハンリー・ラミレス、2009年のクリス・コグランに、2013年のホゼ・フェルナンデス。レイズは、2008年のエバン・ロンゴリア、2011年のジェレミー・ヘリクソン、2013年のウィル・マイヤーズ、2021年のランディ・アロザレイナがそうだ。マーリンズの4人中3人は、フロリダ・マーリンズ時代。レイズの4人は、いずれも、デビルレイズから「デビル」を削除してからだ。レイズ元年に、ロンゴリアが球団初の新人王となった。4人目のアロザレイナは、現在もレイズにいる。

 ブレーブスには、今世紀の新人王3人のうち2人、2018年のロナルド・アクーニャJr.と2022年のマイケル・ハリス2世が在籍している。あとの1人は、2011年のクレイグ・キンブレル(現オリオールズ)だ。昨年までは、ロサンゼルス・エンジェルスにも、2012年のマイク・トラウトと2018年の大谷翔平が在籍していたが、今オフ、大谷はFAとなってドジャースへ移った。

 連続受賞の球団は、2016~17年のドジャースが最後だ。コリー・シーガー(現テキサス・レンジャーズ)に続き、コディ・ベリンジャー(現シカゴ・カブス)が新人王に選ばれた。ア・リーグは、2004~05年のアスレティックスが直近。こちらは、ボビー・クロズビーヒューストン・ストリートが受賞した。

 オリオールズは、昨年のヘンダーソンに続き、今年も新人王が出るかもしれない。2022年のドラフト全体1位、ジャクソン・ホリデイがメジャーデビューする予定だ。

 ドジャースの歴代新人王については、こちらで書いた。

「山本由伸が受賞すれば、ドジャースの新人王は19人目。1981年の受賞者は「新人王&サイ・ヤング賞」」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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