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奇跡のストリーク!? 北海道日本ハムの玉井大翔は「3年連続50登板ちょうど」。50、50、50

宇根夏樹ベースボール・ライター
山口鉄也 MAR 3, 2013(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 玉井大翔(北海道日本ハム・ファイターズ)は、6シーズン続けて40試合以上に登板している。2018年が40登板、2019年が65登板、2020年が49登板、2021~23年は3シーズンのいずれも50登板だ。

 3シーズン連続50登板以上は、継続中に限っても、最長ではない。益田直也(千葉ロッテ・マリーンズ)は、過去6シーズンとも50試合以上のマウンドに上がっている。清水昇(東京ヤクルト・スワローズ)は、4シーズン連続50登板以上だ。

 まったく同じ登板数のストリークも、過去には、もっと長く続けた投手がいた。例えば、鈴木康二朗は、1977~80年の4シーズンとも37登板だ。岩本勉は、1996~99年に4シーズン連続27登板。川村丈夫は、1997~2000年に4シーズン連続26登板。川村の場合、次の2001年は27登板だった。

 ただ、通算150登板以上の投手を調べたところ、3シーズン続けて50試合以上に登板し、そのストリーク中のシーズン登板がすべて同数というケースは、2021~23年の玉井以外に見つからなかった(見落としがあれば、教えてください)。

 しかも、玉井のストリークは、50、50、50と区切りもいい。ちなみに、2シーズン連続50登板ちょうどは――こちらも、他にもいるかもしれないが――別所毅彦安藤優也宮西尚生(北海道日本ハム)が、それぞれ、1954~55年、2015~16年、2020~21年に記録している。宮西は、その前の2シーズンが55登板ずつなので、2018~21年のシーズン登板は、55、55、50、50だ。

 また、2004~05年の岩瀬仁紀と2014~15年の山口鉄也は、60登板ちょうどを2シーズン続けた。岩瀬は、1999年から2013年まで、15シーズン連続50登板以上。山口は、2008年から2016年まで、9シーズン連続60登板以上。これらのストリークは、ともに歴代で最も長い。山口は、2011年と2014~15年の60登板が、ストリーク中の最少。最多は、2009~10年に2シーズン続けて記録した73登板だった。

 なお、メジャーリーグでは、バディ・グルームが、2000~02年に3シーズン連続70登板ちょうどを記録している。その前の4シーズン(1996~99年)は、すべて数が違う70登板以上だが、その後の2シーズン(2003~04年)は、どちらも60登板。2000~04年のシーズン登板は、70、70、70、60、60だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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