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今年達成が期待される投手のマイルストーン。涌井は2000奪三振が目前、250セーブは3人が到達!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
平野佳寿 MAR 14, 2017(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 昨年4月、岸孝之(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、史上23人目の2000奪三振に到達した。その前の22人目は、2014年7月の杉内俊哉だ。けれども、岸に続く24人目は、それほど間を空けずに現れる。涌井秀章(中日ドラゴンズ)は、2000奪三振まであと2奪三振に迫っている。

 一方、岸は、あと72.1イニングを投げると、史上48人目の2500イニングとなる。涌井は、こちらの47人目。2021年5月に到達している。2500イニングの達成者については、涌井が加わる直前に、こちらで書いた。

「涌井秀章が迫る通算2500イニングはかなりの偉業。デビューが1990年以降の達成者は3人だけ」

 ちなみに、現役投手の通算奪三振トップ3は、2072奪三振の岸、1998奪三振の涌井、1883奪三振の和田毅(福岡ソフトバンク・ホークス)だ。通算イニングのトップ3には、3100.1イニングの石川雅規(東京ヤクルト・スワローズ)、2709.0イニングの涌井、2427.2イニングの岸が並ぶ。

 今年、200勝、150勝、100勝に到達する投手は、出てこない可能性が高い。直近の到達者は、200勝が2008年8月の山本昌(24人目)、150勝が昨年5月の岸(51人目)、100勝は昨年9月の小川泰弘(東京ヤクルト/142人目)だ。

 250セーブは、これまでの3人から、一気に倍増するかもしれない。平野佳寿(オリックス・バファローズ)はあと8セーブ、山﨑康晃(横浜DeNAベイスターズ)はあと23セーブ、益田直也(千葉ロッテ・マリーンズ)はあと32セーブ。平野と益田は、昨年と同数のセーブを挙げれば、通算セーブは250を超える。山﨑は、前年プラス3セーブで到達。これまでの9シーズン中、23セーブ以上は6度を数える。

 平野の上にいるのは、407セーブの岩瀬仁紀、286セーブの高津臣吾、252セーブの佐々木主浩、243セーブの藤川球児なので、平野はあと10セーブを挙げると、佐々木と並び、歴代トップ3にランクインする。平野と山﨑の間には、236セーブの松井裕樹(サンディエゴ・パドレス)、234セーブのデニス・サファテ、228セーブの小林雅英が位置する。227セーブの山﨑、218セーブの益田、194セーブの増田達至(埼玉西武ライオンズ)は、歴代9位と10位と11位だ。

 平野は、史上19人目の700登板も近い。あと15登板だ。現役投手では、839登板の宮西尚生(北海道日本ハム・ファイターズ)と703登板の益田に次ぐ。2018~20年のメジャーリーグ時代と合わせると、平野は、835試合に登板し、250セーブを挙げている。

筆者作成
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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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