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上沢に続き、オリックス退団のワゲスパックもレイズとマイナーリーグ契約。元・埼玉西武のスミスも

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェイコブ・ワゲスパック Mar 4, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、パ・リーグの球団を去り、タンパベイ・レイズに入団したのは、ポスティング・システムを利用し、北海道日本ハム・ファイターズから移籍した上沢直之だけではない。

 上沢に続き、ジェイコブ・ワゲスパックも、レイズとマイナーリーグ契約を交わした。上沢と同じく、ノンロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、メジャーリーグ・レベルのスプリング・トレーニングに参加する。

 ワゲスパックは、2022~23年にオリックス・バファローズで計63試合に登板した。先発14登板とリリーフ49登板だ。各シーズンの防御率は2.97と5.77。奪三振率は10.03と13.81を記録している。

 また、上沢とワゲスパックの前には、2022年に埼玉西武ライオンズで投げたバーチ・スミスも、今月初旬にレイズとノンロースター・インバイティつきのマイナーリーグ契約を交わした。2023年は、韓国のハンファ・イーグルスで開幕投手を務めたが、その1登板に終わった。

 今年、メジャーリーグのマウンドに上がれば、ワゲスパックは2020年以来4年ぶり、スミスは2021年以来3年ぶりとなる。

 上沢と違い、ワゲスパックとスミスがローテーションに入ることはないだろう。ただ、上沢は、ローテーションに入れなかった場合、ブルペンの一員になれるかどうかを、彼らと争うこともあり得る。

 一方、可能性は高くない気がするものの、上沢が先発投手、ワゲスパックとスミスはリリーバーとして、3人ともロースターに名を連ねれば、同じ試合に揃って登板してもおかしくない。もしかすると、前・北海道日本ハム→前・オリックス→元・埼玉西武の継投が実現するかもしれない。

 なお、レイズのノンロースター・インバイティのなかには、メジャーリーグで通算314登板のエラスモ・ラミレスもいる。2023年は60.1イニングで防御率6.41ながら、2022年は86.1イニングを投げて防御率2.92。さらに遡ると、2015年は主に先発投手として投げ、163.1イニングで防御率3.75を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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