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山本由伸の入団に伴い、6月にデビューした投手がロースターから外れる。来年はドジャース相手に投げる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブライアン・ハドソン Jun 17, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月27日、ロサンゼルス・ドジャースは、ブライアン・ハドソンをDFAとした。山本由伸を40人ロースターに入れるため、ハドソンをそこから外し、枠を空けた。

 ハドソンは、身長6フィート8インチの左投手だ。ドラフト順位は、2015年の3巡目・全体82位。シカゴ・カブスに指名された。昨オフにカブスからFAとなり、マイナーリーグ契約でドジャースに入団。そこから約半年後の6月に、メジャーデビューした。

 今シーズン、メジャーリーグの6登板中、無失点は1試合しかなかった。計8.2イニングで7奪三振と4与四球、7失点(自責点7)。防御率は7.27だ。AAAでは、46登板で55.2イニングを投げ、奪三振率13.90と与四球率4.20、防御率2.43を記録した。

 2015年から2021年の6シーズン――2020年のマイナーリーグは中止――は、いずれも奪三振率8.50未満だったが、2022~23年は、どちらのシーズンも11.50を超えている。一方、ファングラフスによると、ここ2シーズンのゴロ率は少し低下しているものの、それまでの6シーズンは、50%を優に超えていた。

 これから、三振を奪うこともゴロを打たせることもできるリリーバーとして、台頭する可能性も、なくはなさそうだ。年齢は、来年の5月上旬に27歳となる。左投手という稀少性も踏まえると、現在、ウェーバー公示中のハドソンを獲得する球団が出てきても、まったくおかしくない。

 ドジャースと対戦する場合も、ハドソンは有用な存在となり得る。ドジャースのラインナップには、多くの左打者が並ぶ。例えば、ブルペンにクローザー以外の左投手を2人擁していれば、試合中盤のピンチで1人目、終盤のピンチで2人目、といった起用もできる。

 ちなみに、ハドソンは、ドジャースに入団した大谷翔平と、7月に対戦している。結果は、レフト・フライ。1死満塁だったので、犠牲フライとなったが、いい当たりではなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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