MVPを3人擁するのはドジャースだけ!? ベッツ、フリーマン、大谷
来シーズンのロサンゼルス・ドジャースには、MVPの受賞者が3人揃う。ムーキー・ベッツとフレディ・フリーマンに、大谷翔平がそうだ。
彼らは、いずれも、ドジャースに入団する前に、MVPを受賞した。ベッツはボストン・レッドソックス時代の2018年、フリーマンはアトランタ・ブレーブス時代の2020年、大谷はロサンゼルス・エンジェルス時代の2021年と2023年に選出された。
現時点で、MVPの受賞者が3人以上いるチームは、ドジャースとヒューストン・アストロズの2チームだ。アストロズの3人のうち、ジャスティン・バーランダーは投手なので、MVPの野手3人はドジャースだけ、ということになる。
今シーズンも、ドジャースには、MVPが3人いた。ベッツとフリーマンに、こちらも投手のクレイトン・カーショウ(現FA)だ。開幕時点ではホゼ・アルトゥーベとホゼ・アブレイユの2人だったアストロズも、夏のトレードでバーランダーが加わった。バーランダーは、昨オフにアストロズからFAとなり、ニューヨーク・メッツと2年8666万6666ドル(2023~24年)の契約を交わした。そこから、1年経たずにアストロズへ戻った。
ドジャースとアストロズは、どちらも地区優勝を飾った。けれども、MVPが3人いても、勝てるとは限らない。今シーズン、ニューヨーク・ヤンキースは、MVPを受賞したことのある野手3人、ジョシュ・ドーナルソン(現FA)、ジャンカルロ・スタントン、アーロン・ジャッジを擁して開幕を迎えたが、7年ぶりにポストシーズン進出を逃した。ドーナルソンは、8月下旬にヤンキースから解雇され、ミルウォーキー・ブルワーズに入団。そして、ポストシーズンでもプレーした。
MVPを受賞していても、すでに全盛期を過ぎていることもある。ベッツ、フリーマン、大谷の場合、MVPトリオよりも、特筆すべきは、近年の成績だ。
ここ3シーズンに計1200打席以上の158人中、出塁率.370以上は13人、OPS.900以上は9人。このどちらにも名を連ねる選手は、8人だ。ちなみに、マイク・トラウト(エンジェルス)は.382と.962だが、1007打席なので、158人に入っていない。そこから、ベッツ、フリーマン、大谷の3人を除くと、来シーズン、同じチームでプレーするのは、ジャッジとホアン・ソトしかいない。ソトは、今オフのトレードにより、サンディエゴ・パドレスからヤンキースへ移籍した。
しかも、ドジャースが擁する3人は、今シーズン、いずれも出塁率.400以上とOPS.970以上を記録した。ベッツが.408と.987、フリーマンが.410と.976、大谷は.412と1.066だ。ヤンキースの2人は、ジャッジが.406と1.019、ソトは.410と.930。ジャッジは規定打席に達しておらず、ソトのOPSは、高水準とはいえ、ドジャースに揃った3人ほどは高くない。
なお、今年のMVP投票で、大谷は、ア・リーグ1位。ベッツとフリーマンは、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)に次ぐ、ナ・リーグ2位と3位に位置した。