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阪神のケラーにMLB6球団が興味!? 今シーズンは27登板で防御率1.71

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・ケラー Jul 24, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ここ2シーズン、カイル・ケラーは、阪神タイガースで投げてきた。2022年は、34登板の32.2イニングで防御率3.31。2023年は、家庭の都合によって8月に帰国するまでに、27登板の26.1イニングで防御率1.71を記録した。

 来シーズンは、3年ぶりにメジャーリーグで投げる可能性が高い。ファンサイデッドのロバート・マリーは、メジャーリーグの6球団に加え、日本プロ野球の数球団が興味、と報じている。そのとおりであれば、30球団の5分の1が、程度の差はあれ、ケラーに目を向けている、ということになる。

 これまで、メジャーリーグでは、2019~21年に計44登板で46.1イニングを投げ、奪三振率9.32と与四球率6.22、防御率5.83を記録している。2019年はマイアミ・マーリンズ、2020年はロサンゼルス・エンジェルス、2021年はピッツバーグ・パイレーツで投げた。ちなみに、エンジェルスでは、7月30日と翌日の2登板。いずれも、4点ビハインドの場面でマウンドに上がった。

 それに対し、日本プロ野球の2シーズンは、計61登板の59.0イニングで、奪三振率11.29と与四球率3.20、防御率2.59だ。

 昨シーズンと今シーズンを比べると、奪三振率は12.67→9.57と下がり、与四球率は1.38→5.47と上がっている。どちらも、悪化したということだ。もっとも、各シーズンのサンプル数は多くなく、今シーズンは30イニングに満たない。年齢は、来年4月で31歳だ。

 制球難さえ解消できれば、例えば、与四球率が4.00を下回れば、メジャーリーグでも中継ぎを務められる、と判断している球団があると思われる。マイナーリーグ契約ではなく、メジャーリーグ契約を得ることができるのではないだろうか。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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