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日本シリーズに甲子園でホームランを打った選手たち。最多は金本知憲の4本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
阪神甲子園球場 AUGUST 29, 2021(写真:岡沢克郎/アフロ)

 日本シリーズは、第3戦から第5戦まで、阪神甲子園球場で行われる。

 この球場が舞台となった日本シリーズは、過去に8度あり、計20試合を数える。そのうちの14試合で、計26本のホームランが出ている。

筆者作成
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 阪神の選手が打ったホームランは11本、阪神の選手が打たれたホームランは13本だ。あとの2本は、打ったのも打たれたのも、阪神の選手ではない。

 1950年に毎日オリオンズと松竹ロビンスが対戦した、最初の日本シリーズは、どの試合も違う球場で行われた。ちなみに、第3戦に甲子園球場でホームランを打った2人のうち、1本目を記録した本堂保次は、前年に阪神(大阪タイガース)でプレーしていた。2本目の荒巻淳は、野手ではなく投手だ。この試合は、4回裏の途中からマウンドに上がり、7回表にランニング本塁打を記録した。荒巻は、この試合の最後まで投げ、9回裏にサヨナラ負けを喫した。

 ホームランはなかったが、1953年の第6戦も、甲子園球場で行われた。対戦したのは、読売ジャイアンツと南海ホークスだ。

 本数は、金本知憲の4本が最も多い。他の22人は、いずれも1本だ。金本は、2003年の3試合で計4本。第4戦の2本のうち、2本目はサヨナラ本塁打だ。金本の後、日本シリーズに甲子園球場でホームランを打った阪神の選手はいない。

 シリーズ別では、1985年の10本が最多(1シリーズに甲子園球場で記録されたホームランの合計)。阪神と西武ライオンズが5本ずつ打ち合った。第3戦にホームランを打った嶋田宗彦は、現在、阪神でバッテリー・コーチを務めている。現監督の岡田彰布は、この年のレギュラーシーズンに自己最多の35本塁打――シーズン30本塁打以上はこのシーズンだけ――を記録したが、日本シリーズのホームランはなかった。

 なお、日本シリーズに甲子園球場でホームランを打たれた、現時点で最後の投手は、阪神とオリックスの両チームで投げた、能見篤史だ。

 今シーズン、阪神の選手が甲子園球場で打ったホームランの本数トップ3は、シーズン全体のチーム・トップ3と同じ。13本の佐藤輝明、10本の大山悠輔、4本の森下翔太だ。ただ、6月に甲子園球場で行われたオリックスとの交流戦は、チーム全体で0本に終わった。この3試合で、オリックスは、マーウィン・ゴンザレス頓宮裕真杉本裕太郎の3人が、1本ずつホームランを打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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